水槽の底砂を掃除しないとどうなる？→環境は悪化しがち

今回は水槽の底砂を掃除しないとどうなるのかという話題に関する内容です。

水槽の底砂は次第に汚れていきます

例えば大磯砂を利用しているとして、次第にフンやエサの残りが砂の隙間に入っていき、次第に底砂に汚れが溜まっていくのは少しでもアクアリウムをやっていると経験することです。

この底砂を放置して掃除しないとどうなるのか。

結論としてはあまり水槽の魚に良い影響はないです。

むしろ悪い影響となることのほうが多いでしょう。

今回は底砂の種類別に掃除しないとどうなるのか、どう対処すればいいのかについて解説します。

底砂の汚れ全般に言えること

底砂の汚れというのがなんなのかというところからお話します。

あのゴミのような土のような汚れは魚のフンやエサの残りが分解されたり腐敗したりしてできた有機物です。

有機物なので有益なバクテリアの栄養分にはなるのですが、これは別の視点から見ると病原菌の栄養分にもなってしまうのです。

病原菌も有機物をエサに増殖するため、あのゴミのような底砂の汚れを放置すると底砂が病原菌の温床になるということも考えられ、あまり水槽内の生体に良い影響を及ぼしません。むしろ悪い影響となる可能性が高いです。

この汚れは生体のいないボトルアクアリウムなどでは大きな問題にならず、水草の栄養源になる場合もありますが、長期間生体のいる水槽で放置するのは避けたほうがいいでしょう。

そのため底砂の汚れは定期的に除去したほうがいいでしょう。

確かに有益なバクテリアの住処を水槽の外に排出してしまうというのはあるのですが、大磯砂や田砂の粒の表面・ソイルの内部にバクテリアは住み着いているため、汚れを吸い出してもろ過バクテリアが大幅にいなくなるということはないです。フィルターのろ材にもろ過バクテリアはいますし。

病原菌の温床になるリスクのほうが大きいので何らかの方法で掃除したほうがいいです。

ただ「ソイル」の場合は対応がちょっと違うのでそれは後ほど解説します。

なおサンゴ砂に関しては私の海水魚育成のノウハウが無いので詳細の解説は控えさせていただきます。

プロホースで掃除しても大丈夫という意見が多いですが、掃除すると生体の元気がなくなるという意見もあり、掃除頻度などに関して試行錯誤が必要なようです。サンゴ砂を掃除するときは自己責任でお願いします。

大磯砂・ガーネットサンド・溶岩石

大磯砂やガーネットサンド、溶岩石といった底砂の掃除は簡単です。

ひと月〜数ヶ月に一回ほどの頻度でプロホースなどの掃除用具を利用して底砂をガサゴソとやり、飼育水ごと汚れを吸い出します。

これは田砂での掃除方法ですが大磯砂でも同様です。

吸い込む勢いが強すぎるときは付属の流量調整クリップで調整します。

なお水草を植えているとその周りの砂利はずっと掃除されないままとなり、病原菌の温床になる可能性があるため、以下のように砂利に水草の根を張らさないようにする構成の水槽も大磯砂ならおすすめです。

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田砂

田砂も放置していると砂に汚れが溜まっていきます。

ひと月〜数ヶ月に一回プロホースなどで汚れを吸い出します。

注意点としては粒が細かく軽いのでプロホースなどの流量調整機能を使って、吸い出す勢いを弱めないと砂も一緒に吸い出してしまってバケツに砂がどんどん溜まってしまう点。

吸い出す加減が重要です。

ソイル

ソイルにも汚れは溜まります。

確かにエサやフンが分解されたアンモニウムイオンを吸着してくれる効果はソイルにあるのですが、ソイルの隙間に残っている汚れには病原菌も繁殖している可能性があり、これは流石にソイルが吸着するわけではないので、ずっと放置はよくありません。

とは言えソイルは基本的に半年〜一年で「リセット」する必要があります。

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リセットのタイミングで底砂を取り出すので、そのタイミングでソイルを取り除いた水槽の汚れを除去すれば特にソイルにプロホースをガサゴソさせる必要は無いと思います。

むしろソイルの場合あまりガサゴソといじらないほうがいいでしょう。

ソイルは圧力が強くかかると潰れてサラサラした粉になってしまいます。

するとそれがソイルの粒の間に詰まってそこが嫌気性環境になりやすくなります。

嫌気性環境ができると硫化水素が発生しやすくなるので魚に有害です。

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硫化水素のリスクを負うくらいなら半年ごとにソイルを入れ替えるときに汚れを一緒に掃除するような運用のほうがいいと思います。

もしソイルを限界を超えて吸着効果が切れても使い続けたいなら、半年に一回くらい全部ソイルを取り出して、洗ってから戻して再度レイアウトを組み直すような運営がいいと思います。

一年くらいの長期間ずっと掃除しないというのはやはりリスクです。

面倒だからソイルも大磯砂のようにプロホースでゴソゴソやるということも考えられますが、自己責任でお願いします。そ～っとやれば大丈夫という話も聞きますしやってやれないことはないと思います。

ただ水草水槽をソイルで運営する場合が多いと思いますので、結局リセットするまで水草が邪魔でソイルを掃除できない…となりがちで結局リセットするタイミングでしかソイルの隙間の汚れを掃除できないとなりがちです。

まとめ【水槽の底砂を掃除したほうがいい。ただし例外はある】

今回は水槽の底砂を掃除しないほうがいいのかという話題を解説しました。

基本的にプロホースなどで掃除したほうがいいでしょう。

ソイルだけやや特殊ですが、あの汚れに色々な病原菌も入っているかもよ、という前提で運営したほうがいいと思います。