水槽トラブル・飼育方法

金魚のろ過はロカボーイだけで足りる?→足りる!

水槽トラブル・飼育方法

[PR]当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

今回はロカボーイだけで金魚が飼育できるのかという内容に関する解説です。

なぜロカボーイだけで飼育できないと感じるのか

結論から言うと金魚のろ過をロカボーイだけでまかなうことは可能です。

私はランチュウ12匹くらいを60cm規格水槽くらいの水量のタライで飼育していますが、ロカボーイMだけで充分飼育できています。

またメダカ鉢でランチュウ3匹も飼育できています。こちらはロカボーイSだけです。

ロカボーイはろ過力の弱いフィルターとは言い切れません。

使い方次第だと思います。

ではなぜロカボーイが金魚の飼育に弱すぎて適していないという印象をもたれてしまうのでしょうか?

以下のような理由があると思われます。

  • 安すぎる
  • 構造が単純すぎる
  • 見た目に高級感がない

順に説明していきます。

安すぎる

ロカボーイは数あるフィルターの中で最安級のフィルターです。

2024年10月31日のAmazonの情報ではロカボーイSが325円です。

エーハイムの外部フィルター「エーハイムクラシックフィルター2213」が2024年10月31日のAmazonの価格で12,740円です。

一般に「高級なもの=いいもの」という刷り込みが働きますし、実際高いほうがいいものである場合は多いです。

ただし後述するようにロカボーイのろ過力はそれほど低いわけではありません。

構造が単純すぎる

ロカボーイなどの投げ込みフィルターと呼ばれるエアーで駆動するタイプのフィルターは構造が単純すぎて、「本当にろ過しているのだろうか」と心配になります。

外部フィルターなんて水を送るポンプに始まり、水が漏れないような厳重なパッキン、まるで血管のような水槽とフィルターを繋ぐホースなどかなり複雑な見た目をしています。

実際水が流れているのを見ればろ過しているというのはわかりやすいですよね。

ロカボーイは「なんとなく水は吸い込んでいそうだけどそれほど強く吸い込んでいないから弱いのではないか」という印象はあるでしょう。

しかしエアーリフト式でも水槽のろ過は十分できます。

私は45cm規格水槽をスポンジフィルターというエアーリフト式のフィルターで管理していましたが、十分ろ過はできていました。

ロカボーイの吸い込み力は同じくらいのエアーで駆動するという点からスポンジフィルターと同等くらいと考えられ、吸い込み力で特に劣っているというわけでもないのです。

構造が単純であるがゆえに、複雑なものでないと十分なろ過力は期待できないのではないか、単純構造のロカボーイではダメなのではないかという印象がもたれるのは致し方ありません。

見た目に高級感がない

ロカボーイは限界までコストを削って単純構造になっているので、見た目はブクブクの出る四角い箱です。

外部フィルターとか外掛けフィルターとか、複雑で整った形をしていないのです。

これがロカボーイにチープな印象を付与してしまい、安いフィルターだからろ過力が足りないという印象を抱かせてしまっています。

実際高級感はありません。安さと性能を追求して安さに最大限割り振って、性能を及第点くらいにしたのがロカボーイです。

使いどころをわかったうえで使う必要があります。

ロカボーイのろ過力

詳しくは以下の記事で解説しています。

簡単に説明すると色々なフィルターがやっているろ過は3つに大別されます。

  • 物理ろ過(フィルターが吸い込んだ水をろ材に引っ掛けて除去)
  • 化学ろ過(濁りや黄ばみを活性炭などに吸着させて除去)
  • 生物ろ過(エサの分解物のアンモニウムイオンを硝酸イオンに分解無害化)

これは外部フィルターでも外掛けフィルターでも同じです。

ロカボーイは上の3つのろ過すべてをカバーしています。

吸い込み力は弱いので物理ろ過は弱いかもしれませんが、大きなゴミは魚用ネットやピンセットで除去すればいいだけです。

それに水槽中の大きなゴミを掃除機みたいに吸い取るろ過器というのはあまりおすすめできません。

そういうろ過器は吸い込む力だけで水槽の流れを洗濯機状態にしてしまい、魚がそれに負けじと頑張って泳いでしまい、魚の体力を奪うからです。

ろ過器に求められる吸い込み力というのは、小さなゴミが水槽内の緩やかな流れで次第に吸い込み口に集まっていきそこになんとなく溜まるくらいなのです。

ロカボーイのフィルターが次第に汚れていくことを考えるとある程度はゴミを吸い込んでいると考えられます。

またフィルターマットは生物ろ過と化学ろ過をカバーしています。

特に重要な生物ろ過もロカボーイだけでまかなえます。

ロカボーイは適切な使い方でより輝く

水槽サイズに合ったロカボーイを選択

ロカボーイにはサイズがあり、一般向けにはS、M、Lの三種類があります。

水槽が小さいならロカボーイS、それなりの大きさの水槽ならロカボーイMを選択すればサイズが大きくなるにつれろ材の量も増えるので水槽サイズが大きくなってもろ過ができるのです。

フィルターマットは消耗品

また適切なタイミングでフィルターマットを交換するのも重要です。

私は貧乏性なので化学ろ過用のゼオライトなどの効果が切れても生物ろ過はできるので、マットがトロトロになるまで使っています。

水草レイアウト水槽では使いにくい

またロカボーイはチープな見た目で高級感はありません。

水草レイアウト水槽に使う場合一気に見た目が安っぽくなります。

つまりロカボーイを使うときというのは、見た目をあまり重視しない普通の金魚飼育です。

ロカボーイとちょっとした水草と低床の砂や砂利が入った水槽で、レイアウトよりは「生き物を飼う」というアクアリウムを楽しむときにロカボーイを使うといいんじゃないでしょうか。

水槽サイズに対して適切な数の金魚を入れる

またロカボーイのサイズを選びましょうと言いましたが、飼育する金魚の数にも気を付けてください。

一般にアクアリウムには「体長1cmに飼育水1L」という経験則が存在します。

5cmくらいの金魚を一匹飼育するには5Lくらいの飼育水が必要ということです。

水槽サイズと金魚の適正数の目安として以下にまとめましたので参考にしてみてください。金魚の体長は5cmと仮定しました。

水槽サイズ水量金魚許容量
30cmキューブ水槽30×30×30cm約25L5匹
45cm規格水槽45×24×30cm約29L6匹
60cm規格水槽60×30×36cm約59L10匹

これを超える過密飼育になるとそれだけエサの量も増えてろ過力も多く必要です。

その場合はロカボーイのサイズをワンサイズ上げるか、外部フィルターなどのろ過力が高いフィルターを選択しましょう。

ただしあまり過密飼育しないでちゃんと水槽サイズを上げてあげたほうが金魚も伸び伸び生活できていいと思いますよ。

金魚用のロカボーイ交換マットも売っている

ロカボーイのろ過力はそれなりにあるという話をしてきましたが、じゃあ金魚にロカボーイを使ってよいのかという話になります。

熱帯魚とかメダカに使えても金魚特有の問題でロカボーイが適さないのではないかという話です。

結論としてはロカボーイだけで大丈夫です。

金魚だけ他の魚と飼育方法が違うということはありません。普通の飼い方で飼えます。ただし後述するように低床の砂利は入れてあげたほうが安定します。

また金魚特有の性質として金魚は水槽の水のpHが中性から弱アルカリ性くらいが良いとされており、これは普通の水道水をカルキ抜きした水を使用していれば十分適切な値をキープできます。

pHの低い弱酸性でも飼えないことはないです。我が家のランチュウも普通にpH6くらいで生きています。

ただし適切かというと微妙です。

水槽のpHはエサを与えているうちに徐々に下がっていきます。

これを中性付近に戻す方法は主に二つです。

  • 水換え(中性の水道水で酸性を薄める。週一回1/3くらいを推奨)
  • 石などのアルカリ物質を含む道具で酸性を中和

水道水は中性の場合が多いので、水換えをすることで弱酸性に傾いたpHを中性付近に戻すことが可能です。

またレイアウト用の石や大磯砂に含まれる貝のかけらなどにはアルカリ性の成分が含まれており、これらを水中に入れておけば弱酸性になるスピードを落とすことが可能です。

ロカボーイもそこに着目しており、金魚用のロカボーイ交換マットが存在します。ロカボーイS用とM用が存在します。

これはpHの変化を緩やかにする成分が入っており、おそらくアルカリ性の物質が内蔵されていると思われます。

これを使っておけば週一回の水換えをもう少し伸ばせるかもしれませんね。

pHを把握しておきたいなら以下の二つがおすすめです。

一つ目がpHメーターと呼ばれる機器でpHを測る方法。

二つ目がpHチェッカーという測定液でpHを測る方法。

水槽の数が多くないなら週一回一か所くらい測ればよいので測定液でも十分です。

金魚特有の注意点

低床を入れたほうが安定する

金魚特有の注意点として低床を入れるというのがあります。

おすすめは大磯砂などのちょっと粒の大きな砂利です。

金魚は砂利をついばんで、その表面のコケや微生物を食べています。

これは金魚の習性なので、なるべくその本能を満たしてあげたほうが自然に近い飼育ができるでしょう。

実際私の環境でも砂利無しで飼育するより、砂利ありで飼育したほうがランチュウの生存率が格段に上がりました。

細かすぎる粒だと砂の表面のコケなどを舐めとりにくいので、定番の大磯砂が一番いいんじゃないかと思います。粒の小さな砂で飼えないことはないでしょうけど。

冬は冬眠させずにヒーターを入れる

ヒーター代がもったいないのはよくわかります。

しかし室内で中途半端な室温で金魚を冬眠させるのはエサやりと水換えの頻度を見極めるのを難しくして、冬に金魚が落ちてしまうということがよくあります。

多少お金がかかっても金魚用のヒーターを使ってあげて冬眠を回避して普通のお世話を冬も続けたほうが失敗しにくいです。もちろん水換えの時注水する水は給湯機で20℃くらいに温めた水をカルキ抜きして使ってくださいね。

まとめ【金魚はロカボーイだけで飼育可能です】

今回はロカボーイだけで金魚が飼育できるのかという内容で解説しました。

安いフィルターというイメージが先行してロカボーイだけで金魚は飼育できないのではないかと思われがちですが、適切に使用すればロカボーイだけで金魚の飼育は可能です。

適切に使って金魚飼育を楽しみましょう

ロカボーイに強力なエアーポンプは必要ありません。

おすすめは以下の水心。それなりに静音です。