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今回はメダカの飼育で水深はどのくらいがいいのか、という問題の解説になります。
浅すぎはそれほど問題ではない
以下の文献によると、メダカを5cm, 10cm, 15cmの水深で飼育した場合、水深に関係なく15℃以上なら問題ないそうです。
(1)飼育実験より,メダカ水槽の水温 15℃以上では個体差があるものの,水深に関係なく生存率が高かった.
(1) 織田 敏史,伊藤 健吾,千家 正照, メダカとカダヤシの環境変化に対する適応性の比較, H23 農業農村工学会大会講演会講演要旨集
つまり浅すぎは問題なく、15cmくらいまでは大丈夫と言えそうです。
深すぎはよくない
我が家のメダカ飼育容器は大きければ安定するだろうと深くて広い容器にメダカを放したところ、元気がなくなりました。水深は約30cm。
逆に13cmくらいの水深のメダカ鉢のメダカは生きています。
諸説ありますが、水深が深すぎると水圧がかかりすぎて、メダカへのダメージが大きくなって元気がなくなるという考え方があります。
メダカは本来水深の浅い場所で生息しています。
つまり水深が深すぎる場所で生息しやすくはできていないのではないか、という説が正しいんじゃないかと私は思っています。
つまり水深は深すぎてもダメっぽいというのが私の経験上言えることです。
じゃあどのくらいの水深がいいのか【15cm以下がよさそう】
文献(1)によると、15cmまでは生存率がよいとあります。
つまり一番よい水深は15cmまでは確定、30cmくらいは良くないとなりますが、メダカ専用メダカ鉢の水深は13cm付近です。
水深が深すぎるのはよくないようだ、という話をしましたが、そう考えるとメダカの水深は15cm以下にしておいたほうがよさそうと考えられます。
秋になると水深が深いのは致命的に…
9月に入ると、気温は突然の猛暑で上昇し、メダカ水槽は30℃以上になります。
しかし秋の気配もしてくるので朝方の気温は22℃くらいになります。
つまり外気温に合わせてメダカ鉢を加温しないと水温は30℃から22℃くらいまで急降下して、また日中急上昇することになります。
一般に魚の水温ショックはプラスマイナス2℃くらいで発生します。つまり一日の水温の変化はプラスマイナス2℃くらいにしておいたほうが生体ダメージが少なくなります。
実際、我が家の場合9月に入った途端メダカの元気がなくなりました。飼育方法は8月と何も変えていないのにです。
しかしながら「水温の変化大きすぎ」と「水深深すぎダメ」という考え方でこの現象がある程度説明できます。
つまり水深が深い場合に9月にメダカの元気がなくなるというのは以下のような話である可能性が高いです。
- 気温が高いと涼しい水は水槽の底に溜まるから、そっちへメダカは移動する。結果底のほうの高い水圧を受けてダメージを受ける
- 気温が低いとメダカは動きが鈍くなるので底のほうでじっとするようになる。結果底のほうの高い水圧を受けてダメージを受ける
つまり気温が上がっても下がっても水深が深い場合の高い水圧を受けてダメージを受けるということです。
これが9月に入ってメダカの元気がなくなった理由の一つと思われます。
ヒーターも入れたほうがいいかも
外気温30℃くらいの水温は、加温していなければ28℃くらいです。
水温ショックがプラスマイナス2℃以上で起きやすいことを考えると、水温28度くらいの場合、26℃設定のオートヒーターを入れるといいかもしれません。
メダカの生育適温は15℃から30℃くらいと思われます。
この目安は1日中その水温で固定すればメダカが元気に維持できる目安を示しているに過ぎません。
メダカヒーターは23℃設定のものが一般的なので、メダカヒーターを9月に冷え込んできたからと導入しても、23℃に冷えるまで作動しないので、水温28℃から23℃まで変化してしまい水温ショックが発生しやすくなります。
つまり水温がプラスマイナス2℃以上変化する9月の秋くらいの気候では水温を高温に維持できるヒーターを入れないと水温差が朝方冷え込んで大きくなりメダカの元気がなくなってしまいます。
この減少への対応策を考えたので以下の記事もご覧ください。
9月に入ってメダカの元気がなくなるときは水深を疑ってみるのも一つ
今回は9月に入ってメダカの元気がなくなってきたらメダカ飼育水槽の水深とヒーターを考えてみてはどうでしょうかという話をしました。
水深は15cm以下が良さそうです。
水槽が深いと水圧と水温差のダブルパンチで弱ります