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今回はプレコの飼育でヒーター無しはどうなのかという内容と、適正水温を保つ方法を解説します。
プレコは大型(40cm〜50cm)・中型(15cm〜30cm)・小型(15cm以下)と色々な種類がいますが、ほぼすべて適正水温というのは同じです。
それが20℃~28℃となっています。
そもそもほぼすべてのプレコの原産地というのが南米を流れるシングー川とかネグロ川、オリノコ川などであり、特にシングー川などのブラジル北部は赤道気候で年間平均気温25℃以上となっています。
北部の気候は、高温多湿な赤道気候のため年間を通してあまり変化がなく平均気温は25度以上です。
H.I.S. Brasil Turismo Ltda., 北部7州とアマゾンの紹介
つまりプレコというのは年間を通じて温かい水温が維持される環境のお魚です。
さて、話を日本に戻すと沖縄を除いて年間の最低気温が20℃以上という地域は無いですよね。(沖縄の最低気温は15℃程度ですがそのくらいはプレコもじっと耐えられるのでしょう)
まあだからこそ沖縄では野生環境にプレコが侵入して外来生物として問題になっているわけですが…。
比較的暖かい九州でも冬が来たら10℃以下になるのは当たり前ですし、そうなるとプレコを沖縄以外でヒーター無しで飼うのはほぼ不可能となります。
水温が低下する秋・冬・春は特にヒーターによる加温が必要です。
といってもプレコの適正水温は20℃〜28℃なので、一般的な26℃固定のオートヒーターで十分です。
電気代をケチって温度可変式ヒーターで24℃とかで管理すると白点病になる確率が上がるので26℃程度が良いでしょう。
白点病の原因の白点虫の増殖が止まる水温が25℃以上なので26℃というのはそういう面でも理にかなった水温です。
ヒーターを選ぶなら水槽に入る水量を確認するのが第一歩です。
| 水槽 | サイズ | 水量 |
| 30cmキューブ水槽 | 30×30×30cm | 約22〜24L |
| 45cm規格水槽 | 45×27×30cm | 約29~31L |
| 60cm規格水槽 | 60×30×36cm | 約59L |
上の表は代表的な3つの水槽の水量です。まずこれを参考にしましょう。
もし大きなプレコを飼育するなら大水槽の水量をまとめた以下の表も参考になるでしょう。
| 水槽 | サイズ | 水量 |
| 60cm規格水槽 | 60✕30✕36cm | 約59L |
| 60cmHigh水槽 | 60✕30✕45cm | 約73L |
| 6045水槽 | 60×45×45cm | 約114L |
| 75cm水槽 | 75×45×45cm | 約141L |
| 90cmスリム水槽 | 90×30×36cm | 約90L |
| 90cm規格水槽 | 90×45×45cm | 約170L |
だいたいヒーターの出力は「水量〜リットルまで対応」と書いてあるのでそれを参考に適したヒーターを選びましょう。
ここでは30cmキューブ水槽、45cm規格水槽、60cm規格水槽用のオートヒーターを紹介するにとどめます。
まず30cmキューブ水槽と45cm規格水槽。GEXのSH120がおすすめです。対応水量は48Lまでです。
60cm規格水槽のおすすめはSH160です。64Lまで対応です。
GEXのヒーターは縦置き可能なので水槽内で設置場所が確保しやすい点がまず優れています。またヒーターが空気中に出てしまっても通電を遮断するセンサーが2つ(温度センサーと温度ヒューズ)付いていて、普通は一回センサーが働くとヒーターというのは使えなくなるのですが、これはよっぽどおかしな使い方をしなければ温度センサーだけが通電を遮断して再使用が可能というのも嬉しい機能です。
ちょっと電源を入れたまま水槽掃除で空中にヒーターを出してしまったときにうっかり再使用不可になるというリスクを減らせます。
なお90cm規格水槽だとさすがにオートヒーターは無いので以下のSH300などを2つ使う方法が多いようです。
水槽用の断熱バックスクリーンというのが販売されています。
もう少し大きいタイプもあります。
例えば上のコトブキの断熱バックスクリーンなら約30%の電気代削減効果が期待できます。
貼るのも簡単なので検討してみてはいかがでしょうか。
夏は高水温に注意が必要です。28℃以上になると適温から外れます。室温30℃以上なら何らかの方法で水槽を冷却する必要があります。
室温30℃までなら水槽用冷却ファンが電気代が抑えられておすすめです。
30cmキューブ水槽までならコトブキの104、45cm規格水槽と60cm規格水槽ならコトブキの204がおすすめ。
室温が31℃を超えるくらいになると水槽用クーラーが必要になってきます。
ただ私の経験上、水槽用クーラーの使い方には注意が必要です。
というのも私は30cmキューブ水槽で昔タイガープレコとかエンペラーペコルティアなどを飼育していたことがあるのですが、ある夏に水槽用クーラーが稼働している環境でプレコが死んでしまいました。
水槽用クーラーを使わず部屋のクーラーだけ稼働して夏を乗り切っていたときは死ななかったのです。
なんでなのかなと考えてみるとおそらく「水槽用クーラーの排水の水温」が低すぎるというのがあるように思います。
水槽用クーラーの吐き出し水というのは水槽全体の水温を下げる必要があるので、設定温度より冷たい水が吐き出されます。
それが30cmキューブ水槽になるとその冷たい吐き出し水が当たらない場所が狭すぎてほとんどなく、プレコに直接冷たい水が当たるんですよ。
そして結果的に水温の急激な低下をプレコが経験して弱って死んでしまった。そのように今は考えています。
ではどうすればよかったのか。
クーラーの設定水温を25℃とかにすると25℃より低い水温の吐き出し水が出てきて良くないです。クーラーの設定水温を28℃くらいに上げると多少安心。
また普通のクーラーに繋いだ外部フィルターなどの吐き出し水は強いことが多いので、ナチュラルフローパイプやシャワーパイプを使うと多少水流が分散されて一点集中で冷えるのが防げる。
さらに言うと、30cmキューブ水槽だと冷たい水の逃げ場がほとんどないので、45cm規格水槽とか60cm規格水槽に水槽サイズを上げて、水槽の端っこにシャワーパイプ設置とかにするといいかも。
一番いいのが部屋の人間用クーラーを使って部屋ごと冷やす方法。
ただこれについては電気代とのかねあいです。水槽用クーラーの電気代について解説した以下の記事で部屋のクーラーと水槽用クーラーの比較も行っているので参考にしてみてください。

60cm規格水槽でプレコを飼うなら60cm水槽おすすめクーラーを解説した以下の記事もご覧ください。

ただ水流は弱めたほうがいいので吐き出し水をシャワーパイプにするとかナチュラルフローパイプにするとかしたほうがいいと思います。
じゃあ45cm規格水槽と30cmキューブ水槽はどうするんだ?となると思いますので、以下でご紹介します。
30cmキューブ水槽ならゼンスイのカケルがいいと思います。メンテナンスがしやすく、吐き出し水が出ないのでプレコに直接冷たい水流が当たらない。あとは全体的に冷たい水を運ぶためにフィルターを入れること。
小型プレコには特に水流が大事という話を以前の記事でやりました。

プレコは渓流のシュワシュワした流れの石や流木に口の吸盤でくっついて暮らしていると言われています。
つまりろ過には「水流」と「酸素」が求められます。これを達成する方法はちゃんとあります。ただ話すと長くなるので30cmキューブ水槽の場合は以下の見出し「その他プレコ飼育時の注意」で解説します。
45cm規格水槽なら以下のCR-2が良いと思います。
ただこれは吐き出し口を工夫しないと冷たい水流がプレコに直で当たってよくありません。
そこでオーバーフローパイプとナチュラルフローパイプを組み合わせて水流を弱めます。つまりクーラーの吐き出し水ではプレコに使う水流を担保しないということです。これで冷たい水流が直でプレコに当たるのを避けます。
CR-2を駆動させるためのポンプは以下のサイレントフレックスミニを利用することでろ過とポンプ機能両方できていいと思います。
サイレントフレックスミニのアタッチメントで接合できるホースの経が12/16(つまり内径12mm、外経16mm)なのでそれを繋ぎます。CR-2に繋げるホース経も12/16なのでそのまま繋げます。
あとは以下の見出し「その他プレコ飼育時の注意」で解説します。「水流」と「酸素」をどう担保するかという話になります。

上の記事ではプレコには「水流」と「酸素」が大切という話をしました。これは小型プレコ・中型プレコ・大型プレコ共通です。
これを手っ取り早く確保するには「エアレーション」と「水中ポンプ」の組み合わせがいいでしょう。

上の写真でなんとなく言いたいことがわかりますか?
水中ポンプで水流を作って、その吐き出し水の流れに下からのエアレーションの泡を乗せるんです。すると泡が水中に広まってシュワシュワを作れる。実際この方法で我が家の45cm規格水槽のタイガープレコ4匹は元気に暮らしています。
30cmキューブ水槽と45cmキューブ水槽までならエーハイムのコンパクトオン300とエアーポンプとエアストーンの組み合わせで簡単に環境を作れます。
コンパクトオン300には50Hzと60Hz用があるのでお住まいの電気の周波数を確認してから買いましょう。
エアーポンプは水心SSPP-3Sを選択。エア量調整機能付きでシュワシュワ具合を調整できますし比較的静音です。
エアチューブは何でもいいですがスドーの製品は柔らかいので取り回しがしやすいです。
最後がエアストーンです。いぶきのエアストーンは泡が細かく、ストーンの耐久性も良いと言われているので選択しました。
泡が細かいほうが酸素はよく溶け込みます。泡が細かいほうが酸素はよく溶け込むという内容で以下の記事で解説しています。

このセットで「酸素」と「水流」を確保するとプレコ向けの水槽になるでしょう。
なお30cmキューブ水槽ではフィルターに何を使うべきかという話が残っていました。簡単に言うと「外掛けフィルターでいい」となります。
外掛けフィルターは水槽内をあまり占有しないのでごちゃごちゃ色々なものを入れないといけないプレコ水槽に向いています。「酸素」も「水流」もフィルター以外で担保できるので、フィルターは外掛けフィルターでいいんです。
ろ材をカスタマイズするとろ過力が上がってなお良いです。外掛けフィルターの改造について解説した以下の記事も参考にしてみてください。

60cm規格水槽も基本的に考え方は同じです。
60cm規格水槽のエアレーションについては以下の記事で解説しています。

これと水中ポンプが必要ですが、60cm規格水槽でそれなりの水流を作るには出力の高いポンプが必要なのでエーハイムのコンパクトオン1000がいいと思います。コンパクトオン300の2つグレードが高いモデルになります。
50Hz用と60Hz用があるのでお住まいの電気の周波数をご確認ください。
60cm規格水槽のフィルターは60cm規格水槽のフィルター特集を書いた以下の記事もご覧ください。基本的に以下の記事の60cm規格水槽向けのフィルターなら何でもいいです。

過去に当サイトでは以下の記事でタイガープレコのエサについて書きました。

基本的に小型プレコが食べるのは動物性のエサです。冷凍アカムシでもいいですけど、水が速く汚れるので人工飼料のほうがいいでしょう。
インペリアルゼブラプレコだけエサの合う合わないが激しいですが、それ以外なら「ヒカリ コリドラス」とか「キョーリン ペコルテ」「グロウE」などがいいと思います。
他の中型〜大型でもこれで行けるプレコは多いですが、以下のプレコは流木とか植物性のエサが向いています。
ロイヤルプレコなどのパナクエ属とセルフィンプレコは大型のプレコなので体長50cmくらいになるし寿命も15年くらいあるので導入はよく考えて決めましょう。プレコの寿命について書いた以下の記事も参考にしてみてください。

植物性のエサは以下のプレコタブレット(キョーリン ひかりクレスト プレコ)が定番です。
ロイヤルプレコなら流木をかじるので以下の流木なんかがいいんじゃないでしょうか。不格好ですがプレコの食べ物と割り切って使えば安くて大きくていい流木です。
その他プレコのエサについて全体的に解説した以下の記事もご覧ください。

タイガープレコを例にプレコの飼い方を解説した以下の記事も参考にしてみてください。小型プレコならだいたいこのやり方で行けると思います。

その他小型プレコ全般についてその飼い方などを解説した以下の記事も参考になるかもしれません。

大型プレコなら90cm規格水槽を使うとかそれに合わせたヒーターを買うとかフィルターを超強力にするとかの話になってきますが今回は詳細は割愛します。もしやるなら酸素は特に重要なのでエアレーションはとにかくたくさん入れましょう。中型プレコまでならギリギリ60cm規格水槽で飼えます。
水槽台は必須です。
ただ90cm規格水槽は水量170L入るし水槽本体が32kgくらいあるので単純に他の石とか流木を加えると200kg前半くらいになります。つまり一般家庭の風呂が置けるくらいの耐荷重が求められます。
置いておける場所は耐荷重が高い場所じゃないと床が抜けるので気をつけてください。ちゃんと重いものを乗せても大丈夫な床に設置するようにしましょう。
大型プレコについて全体的に書いた以下の記事も参考にしてみてください。

キンペコだけは水温がちょっと特殊で、ブリーダーの方は28℃から30℃くらいで飼育する場合が多いです。
キンペコの生息するシングー河の水温が28℃くらいらしいのでそれに合わせた感じですね。夏も冷やしすぎると死にやすいようです。
水槽用クーラーを使う場合は設定温度に注意してください。
今回はプレコの飼育でヒーター無しはどうなのかという内容と、適正水温を保つ方法を解説しました。
ヒーターは基本的に必要です。
また結構水流とか酸素とかとクーラーが絡んでくるので複雑です。
面倒なら水槽用クーラーを使わずに部屋のエアコンで部屋ごと冷やしましょう。

飼う前にどのくらいまで成長するか調べるのは必須です