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今回はスポンジフィルターだけで水槽のろ過はできるのか、という内容を扱います。
スポンジフィルターだけでろ過は十分なのか
最初に結論を書くと、スポンジフィルターだけでろ過は足ります。
もちろん適合水槽のサイズは守りましょう。小さい容量しかないスポンジフィルターを大きな水槽に使ったりすると当然ながらろ過が不十分になります。
以下はテトラのスポンジフィルターの種類と適合水槽のサイズです。(参考:スペクトラム ブランズ ジャパン 株式会社, テトラ ツインブリラントスーパーフィルター)
フィルター名 | 適合水槽 |
テトラ ビリーフィルター | 45cm以下 |
テトラ ツインビリーフィルター | 45cm以下 |
テトラ ブリラントフィルター | 60cm以下 |
テトラ ツインブリラントフィルター | 60cm以下 |
テトラ ブリラントスーパーフィルター | 75cm以下 |
テトラ ツインブリラントスーパーフィルター | 75cm以下 |
この表からわかるようにスポンジフィルター一つで75cm水槽くらいまでカバーできるのです。
ここからはなぜそれが可能なのか、という話をします。
なお後述しますが、立ち上げ初期はパイロットフィッシュなどを入れて水づくりをしてからでないとろ過バクテリアが足りず水質が悪化しやすいので、立ち上げ初期は補助として活性炭やゼオライト入りのロカボーイなどを併用したほうが安心です。
水槽で必要なのは生物ろ過
ろ過には以下の三つのろ過があります。
- 生物ろ過
- 物理ろ過
- 化学ろ過
物理ろ過はフィルターで水中のゴミを集めてそれをこしとって水中のゴミを減らすろ過です。
化学ろ過は活性炭やゼオライトで濁りの原因物質やアンモニウムイオンなどの有毒物質を吸着して水槽の水質を向上させるろ過です。
生物ろ過は主に好気性バクテリアでアンモニウムイオンを硝酸イオンという毒性の低い物質に変えるろ過です。
スポンジフィルターは生物ろ過が中心のろ過器です。
なぜ生物ろ過主体のスポンジフィルターでいいのかという話をここからはしていきます。
スポンジフィルターだけで何とかなる理由
物理ろ過もそれなりにする
物理ろ過は細かいゴミをフィルターでキャッチするろ過です。立ち上げ初期にはすぐにゴミが少なくなるのであってもいいのですが、なくてもゴミは水中に沈みますし、水換えを何度かしていればきれいになります。
しかも特にしないからといって有毒物質が増えるわけでもないので、無いなら無いでなんとかなります。
またスポンジフィルターは全く物理ろ過をしないのか、というとそんなことはなくて、スポンジに水槽内の浮遊物などがキャッチされてバクテリアがそれを分解するので、スポンジを揉みだすとジュワっと黒ずんだ汚れが出てきます。
これはバクテリアの残骸や浮遊物が分解されたものです。
コンポストみたいなものです。枯葉を土に埋めておくと微生物の働きでそれが分解されて土に還ります。
スポンジフィルターでもこのような現象が起きていると思われます。
つまりスポンジフィルターでも汚れはきれいになっていくということです。
化学ろ過は立ち上げ初期だけでいい
活性炭やゼオライトは吸着限界容量を超えるとそれ以上吸着しなくなります。
実際吸着する濁りは上の物理ろ過の原理で次第に透明になっていきますし、アンモニウムイオンは後述する生物ろ過で分解されていきます。
つまり化学ろ過が必要なのは水槽立ち上げ初期の生物ろ過が足りない時期だけで、生物ろ過がスポンジフィルターで機能し始めるといらなくなります。
一番危険なのがアンモニウムイオンの蓄積
物理ろ過での汚れなどは直接魚に毒があるわけではないので、水槽の見た目は悪くなりますが、無いならないで何とかなります。
しかしエサが分解されて生じるアンモニウムイオンは放っておくと有毒です。
これを硝酸イオンまで分解しないと魚にとって良くない水質になります。
そのためある程度広い面積にろ過バクテリアを定着させて、生物ろ過をしてもらうのです。
外部フィルターにはたくさんのろ材が入っています。これはたくさんのろ材によってバクテリアが定着する表面積を稼ぐためです。
外部フィルターのリングろ材の中には無数の空洞があって、そこにたくさんのバクテリアが定着します。
スポンジフィルターにも無数の小さな穴が空いているので、ここにバクテリアが定着します。
上で述べたように75cmくらいの水槽まで大丈夫なのはスポンジにたくさんのバクテリアが定着するからなのです。
スポンジフィルターだけでもなんとかなるが、立ち上げ初期はロカボーイを併用したほうが安心
ここまで何度か述べましたが、スポンジフィルターは生物ろ過メインのろ過です。
そして生物ろ過をしてもらうためのろ過バクテリアの定着にはある程度時間がかかります。
これをパイロットフィッシュを用いて水づくりをして、ろ過バクテリアを定着させてから本命の魚を導入するというのがプロのやり方です。
しかし何週間も水づくりをしつつ飼いたい魚がいない水槽を眺めるのはあまり面白くないですし、もうちょっと早く魚を導入できないか、と考えるものです。
そういう時に便利なのがゼオライト入りのろ過マットが入ったロカボーイです。
活性炭よりもゼオライトのほうがアンモニウムイオンの吸着効果が高いです。
このロカボーイを入れておけば、水槽立ち上げ初期のアンモニウムイオンを吸着してくれて、スポンジフィルターにろ過バクテリアが定着するくらいの時期に吸着限界で機能を終える状態になるので、併用すると立ち上げ初期の水質維持に効果的です。
だいたい生物ろ過がスポンジフィルターで可能になるまでの期間は、早くて2週間、遅くて一ヶ月くらいです。
そのくらいのタイミングでロカボーイを取り出してスポンジフィルターだけにすることができます。
ロカボーイは水槽の中で場所をとるので、適切なタイミングで取り出したほうが水槽が広くなります。
ロカボーイは数あるフィルターの中でも最安級なので、スポンジフィルターと立ち上げ初期の間だけ併用すればあまり財布に痛くないより安全な水質維持ができます。
ロカボーイ本体に付属のろ過マットだとゼオライトが入っていないので、ゼオライト入りの交換用マットもおすすめします。
スポンジフィルターとロカボーイはどちらもエアーリフト式なのでエアーポンプが必要です。
一台のエアーポンプでスポンジフィルターとロカボーイを稼働できたほうが音も静かなので、以下の分岐弁を用いると便利です。
まとめ【スポンジフィルターだけでもろ過は機能する】
今回はスポンジフィルターだけでもろ過は十分なのかという疑問に対して解説しました。
スポンジフィルターだけでもろ過は機能します。
ただし立ち上げ初期だけは化学ろ過などで機能を補ってあげたほうが安心です。
リーズナブルなフィルターなので、低予算アクアリウムの味方です
以下はスポンジフィルターで必要なもの一式です。