夏の管理

水草も夏の高水温は苦手【暑さ対策しよう】

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今回は水草も夏の猛暑の影響を受けるので、暑さ対策が必要ですという話をします。

水草は何度まで耐えられるのか【上限は?】

例えば様々な種類の水草を温度を変えて育ててみて、枯れるか枯れないか調べられれば一番良いのですが、そこまでやっている研究は見当たらないので、他のアクアリストやアクアメーカーなどの情報を基に私の経験を加味して経験的に上限を考えてたいと思います。

結論は30℃です。

32℃まで行けるという意見もありますが、安全率を考慮して30℃としました。

実際室温がどうなると30℃を超えるかですが、室温が31℃くらいになると簡単に水温30℃程度になります。

夏は簡単に危険域に入るので、その日の気温が30℃を超えるようなら何らかの対策が必要です。

水草ごとに耐えられる水温の上限がある

水草は植物だから魚より丈夫で高水温でもある程度耐えられるのでは?熱帯の植物でしょ?と考えるかもしれません。

しかしながら水草とひとくくりにするのは適切ではなく、水草それぞれで耐えられる水温というのが存在します。

特に沈水植物(茎も葉も水中にある水草)の減少が顕著でした(図3)。

〔……〕

このことにより、水草の種類構成の変化に影響する要因として、湖沼の地形学的特徴や周辺の土地利用という他の研究で重要性が示されていた要因に加え、気候変動(温度上昇・降水パターンの変化)の影響が示されました(図4:水草変化の14.0%が気候変動で説明)。

国立環境研究所, 日本の水草に気候変動の影響-120年・248湖沼のデータから見えてきた絶滅リスク-

上の研究では湖沼の様々な水草を対象にその存続を調査していますが、ある特定の水草が気候変動で減少しているという結果となっています。

つまり水温の上昇によって生存できなくなる種と高温耐性が強くて高水温に適応し繫栄する種があるということです。

具体的にそれぞれの水草が何度まで耐えられるかという研究は少ないので一概に何度まで耐えれらるかというのは難しいのですが、例えば我が家のグッピー水槽では夏の暑さ(外気温38℃、室内35℃くらいの環境)でアマゾンソードが枯れました。

葉がたくさん枯れてもう終わりかと思いましたが、何とか夏を乗り切り、今年やっと新しい葉が発生して回復しつつあります。

水草によっては高水温に耐えられない種もあるということです。

上の写真は昨年の暑さでだいぶ枯れてから今年何とか持ち直したアマゾンソードです。

ちなみにメダカや金魚や熱帯魚は何度まで耐えられるか

これも種によって違うと言えそうです。

メダカは35℃の屋外でも生存したという情報もあり高温にも割と耐えます。例えばペットボトルで急激に水温を下げると元気がなくなるので、下手にいじらないほうがいい、というのが現在の私の考えです。

金魚は我が家でも比較的高温でも耐えましたが、熱帯魚は室温33℃くらいで減ります。グッピーなどは特に注意が必要です。

室温33℃のときにもうダメという結果が我が家の経験上多いので、32℃が上限と考えることもできますが、安全率を考えると30℃以下をキープするのが妥当と思われます。

もちろん魚種によって26℃程度じゃないと無理とかもあるので、水温変化で弱っているならその魚種に合った水温を維持するのが重要です。

エビ類は特に高水温の影響を受けやすいものがいるので、ちょっと暑いけど耐えられる限界を試すようなことはせず、春や冬の設定温度から水温を変えないような維持の仕方が望ましいです。

このことから夏の水温管理は基本的に30℃以下をキープするというのが魚・水草双方を維持するのに必要な最低ラインと言えそうです。

ちなみに室温33℃というのは外気温35℃以上の猛暑日のときになりやすい室温です。最近は温暖化の影響で猛暑日連発となっているので、猛暑日の天気予報が出たら特に注意しましょう。もちろん気温が猛暑日より低い30℃程度の予報が出ても暑さ対策の用意をしましょう。

高水温で酸素が減るのでエアレーションはしましょう

高水温では飽和溶存酸素量、つまり水中に溶けることができる酸素の上限が減るので、酸欠になりやすく、エアレーションをして酸素を供給するほうがよいでしょう。

CO2を逃がさないために外部式フィルターなどを使って酸素の供給をしない場合は、高水温にすること自体を避け、クーラーなどで水温を上げないように維持するほうがよいでしょう。

水温を下げる方法

当ブログでは夏に水温を下げる方法を色々提案してきました。よろしければご覧ください。

まとめ【夏の高水温は水草にも影響があるので暑さ対策を】

今回は夏の高水温が水草に悪い作用をするという話をしました。

水草・魚双方の維持には大体30℃以下をキープするのが基本という話をしました。

夏の暑さは魚にも水草にも悪いのできちんと暑さ対策をしましょう。

暑さ対策を忘れずに!