コリドラスの稚魚の餌は何がいい?【ブラインシュリンプ以外でも育つよ】

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今回はコリドラスの稚魚の餌は何がいいのかという内容を解説します。

単純なエサの種類を紹介するというよりは、稚魚の各生育段階でどのエサをどのくらい与えればいいかについての解説となります。

稚魚の生育3段階

コリドラスの繁殖に関する全体像は以下の記事にまとめてあります。

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このうち稚魚のエサに関する内容を扱うにあたり、稚魚の生育ステージとして3段階あるので、それぞれの段階をご説明します。

なお稚魚の卵発見から孵化まではメダカネットに卵を入れて本水槽で孵化させて、その後25cmキューブ水槽に移すというメチレンブルーを使わない方法を採用しています。詳しくは上の記事をご覧ください。

稚魚15匹の場合を前提にお話するので、生まれた稚魚の数に応じて適宜エサの量を加減してください。

なお30匹生まれたときは最終的に稚魚15匹に対して25cmキューブ水槽が一つ必要になるので、30匹なら25cmキューブ水槽が2つ必要になるので注意してください。

孵化後2日〜生後2週間まで(ステージ1)

この期間は誕生直後であり、それほどエサを食べません。しかも稚魚の大きさが非常に小さいので、通常のコリタブなどを与えても口に入らずエサと認識せず食べません。

このとき重要なのが「ブラインシュリンプ」か「アルテミア100」です。

どちらも稚魚の口に入るのでこの時期のエサとしてはこの二種類をおすすめします。

イージーブラインなら孵化器なしに皿と塩水でブラインシュリンプを孵化できるので簡単です。これでもいいです。

またアルテミア100というのは「ブラインシュリンプの耐久卵から、特殊技術によって栄養価の高い黄身だけを取り出した鑑賞魚用フード」というもので、細かいブラインシュリンプの黄身です。

どちらでもいいですが、我が家では簡単に済ませるためにアルテミア100を使っています。

アルテミア100の使い方としては、計量カップに少量の飼育水を入れ、そこに稚魚15匹に対して10円玉サイズにアルテミア100が広がるくらいアルテミア100を入れます。

その後計量カップの中の水をスポイトでクルクル回すと遠心力で計量カップ中央にアルテミア100が沈みながら集まるので、それをスポイトで吸い込んで水槽の底に吹きかけます。与えてみて残す量が多いならエサの量を調整してください。

ステージ1では朝のみエサを与えます。夕方は与えません。たくさん与えれば良さそうですが、この時期に最も気にしなければいけないのは「水カビ」をとにかく発生させないことです。

正直空腹で餓死とかは上の量の朝一回のエサで防げます。それより稚魚は水カビを悪いものと認識できないので、エサの残りに発生した水カビの上で休んでカビにやられて死んでしまいます。夕方も餌やりするとエサの残りも増えて水カビが発生しやすくなってよくありません。

朝やって夕方は残りをスポイトで回収して水槽の底をスクレイパーで磨いて、浮いたエサの残骸やコケの残骸を水換えで取り除きます。コケなどで汚れていれば水槽の側面もスクレイパーをかけます。

水換えは毎日二回行います。朝と夕方です。朝は前日のエサで取り切れなかった汚れの除去(餌やり前に実行します)、夕方は朝やったエサの残骸の除去です。風呂タライ半分くらいの水量(1.5Lくらいだと思います)を一回で水換えします。1/3でなくて良いです。

水換えのときにスポンジフィルターのスポンジを一回ごとに片方ずつ揉みだして吸い込んだアルテミア100の残骸を除去します。放っておくとスポンジに水カビが発生してよくありません。水槽が崩壊します。スポンジの揉み出しは朝一回やればいいです。

必要な器具の全体を以下にご紹介します。

まず水槽。25cmキューブ水槽が15匹くらいの稚魚を3cmサイズにするまでずっと使えるので我が家では使っています。水量はガラス厚を5mm、水面を水槽頂点から4cmとするとだいたい12Lくらいです。

次がヒーター。オートヒーターです。我が家では以下のスタンディSH80を使っています。

次がフィルター。我が家ではテトラ ツインビリーフィルターを使っています。スポンジ2つなので片方ずつ毎日スポンジ掃除ができて使いやすいです。

次がライト(GEX クリアLED フラッティ ホワイト)。あったほうが稚魚が朝と夕方の区別がつくようで、生存率が上がりました。朝つけて夕方5時以降くらいに消灯します。

カルキ抜きも忘れずに。我が家はエーハイムの製品を使っています。熱帯魚ショップで金魚のらんちゅうを購入したときに店員さんに勧められてから我が家はずっとコレを使っています。

生後2週間〜生後4週間(ステージ2)

この時期は少しだけ大きくなった稚魚が体長1.5cmくらいまで生育するステージです。

この時期に新たに追加するエサは「コリタブ」です。

我が家で使っているのは定番の「キョーリン ひかりクレスト コリドラス」です。

与え方と量ですが、朝にコリタブをひと粒取り出してそれを半分に割ります。それを朝に片方、夕方にもう片方投入します。アルテミア100はステージ1のときと同量を同じタイミングで与えます。朝夕二回の水換えは継続します。スポンジフィルターのスポンジの揉み出しもステージ1と同様です。

ただし夕方の水換えはコリタブを投入後2時間後くらいが良いです。食べきれなかったコリタブを放置すると日をまたぐ間に水カビの素になってしまうので、投入後2時間くらいで撤去します。水換えが大変なら夕方に投入後2時間でのスポイトによる残りエサの回収だけはやってください。

特にコリドラスは基本的に昼行性の魚なので、夜間は食事量が減ります。夜間にエサが残っているとそれは消費されずに水中に放置されカビの素になりやすいのです。

夕方適切な時間に帰宅できないならタイマー式の餌やり器に毎日コリタブ半分をセットしておいて自動給餌しておいて帰宅後にスポイトによる回収だけするでも良いです。ただ夕方の水換えはしたほうがいいです。ガラス面のコケなども水カビの素になります。毎日こまめに取り除かないと水カビ病で稚魚がやられます。

朝のコリタブのあとの2時間後の回収はやったほうがいいですが必須ではないです。ご自身のお仕事などのスケジュールに応じて適時判断してください。

  • コリタブ→朝半分、夕半分
  • アルテミア100→朝のみ
  • 夕方はコリタブ投入後2時間後でスポイトによって撤去する

基本的にコリタブは「これがエサである」と認識させるのが目的くらいの話で、この時期はなかなか食べません。食べるまで与え始めてから2週間くらいかかります。

生後4週目〜生後7週目(ステージ3)

体長が大きくなってくるのでエサの量を増やします。この時期に食べなかったエサの掃除・除去を適切にやらないとすぐ水カビが出てコリドラスがやられてしまうので掃除を徹底するようにしてください。生後7週目くらいで体長3cm程度に成長するので適宜本水槽に合流させて稚魚の育成は終了です。

朝と夕の水換えは継続します。スポンジフィルターのスポンジ揉み出しもステージ2と同様です。

まずエサの量ですが稚魚15匹に対して朝はコリタブ半分とアルテミア100です。アルテミア100の量はステージ1と変わりません。朝の残ったエサの回収はステージ2のとき同様ご自身のお仕事のスケジュールと相談してください。

夕方はコリタブを1つ与えます。食べやすいように半分に割って与えるといいでしょう。ステージ2のとき同様与えてから2時間後くらいに残したものを回収します。やらないと水カビが夜に発生して稚魚が死んでしまいます。

体長が増えると必要なエサの量も増えます。ここを増やさないとポツポツ死んでしまうので注意しましょう。

ちょっと多めに与えてみて残るなら徐々に減らすといいでしょう。結局の所エサが多少残っても透明できれいな水が維持できていればいいのです。掃除してきれいになるならその量で固定してもいいです。ただし徐々に濁っていく場合があるのでそのときはエサの量を見直す、水換えの水量を増やすなどしてください。水カビや汚れをいかに除去してコリドラスに触れさせないかというのが結局一番大事です。

エサを控えすぎると餓死しますし、与えすぎると水カビが発生して水カビ病で稚魚が死んでしまいます。我が家では稚魚15匹に対して以下の量とタイミングでうまくいきました。

  • コリタブ半分→朝
  • アルテミア100→朝
  • コリタブひと粒(半分に割る)→夕
  • 夕方餌やり後2時間→コリタブの残りをスポイトで回収

その他の注意

週一回は水量1/2の本格的な水換えをする

水槽の大規模な水換えは週一回を目安に行ってください。水は半分量くらい交換します。以下やり方です。

いったんヒーターとフィルターを取り出してそれらの機器に付着したコケや水カビの膜みたいなものを歯ブラシなどで除去します。水槽内でやらず洗面所などで行いましょう。あまり水槽内に汚れを舞わせないほうが水カビの繁殖を抑えられます。

その後スクレイパーで水槽全体を磨いてください。結構水カビの膜みたいなものや茶ゴケのバクテリアコロニーみたいなものが付着しています。

それらは最終的に水カビの素になって稚魚の生存を脅かします。

磨いたら水槽の水を半分くらい交換します。

交換後フィルターやヒーターを再設置して動かします。

毎日の水換えでも適宜コケ落としなどはするのですが、ヒーター表面とか裏側、フィルターの陰になっていた部分などは掃除が行き届かない場合があるので大掃除するつもりで週一回きれいにすると良いでしょう。

そんなに掃除してろ過バクテリアは大丈夫なのか、と思われるかもしれませんが、毎日の水換えである程度水はきれいになっていますし、スポンジフィルターのスポンジを揉みだすときだけ飼育水で実行するようにすればスポンジ内のろ過バクテリアを保存し続けることができるので特に問題ありません。

30匹くらい生まれたときは体長1cmで半分に分ける

30匹くらい生まれたときは途中(体長1cm程度)で15匹くらいでグループにして水槽を増やしてください。

「水量1Lに対して体長1cm」という熱帯魚飼育の経験則が存在します。

25cm水槽では水槽一つに1cm程度の稚魚15匹くらいが限界です。これ以上の過密飼育をすると水量に合わせて稚魚が毎日ポツポツ死んでしまいます。本当は2cmくらいになったら8匹ずつくらいにさらに分割したほうがいいんでしょうけど、我が家では25cmキューブ水槽一つで15匹を3cmまで成長できたので体長1cmのときの分割だけでいいと思います。

そのため30匹生まれたときは最終的に25cmキューブ水槽が2つ必要なので注意しましょう。

まとめ【稚魚のエサはアルテミア100とコリタブ】

今回はコリドラスの稚魚の餌は何がいいのかという話をしました。

餌の選択も大事ですが、稚魚の生育段階に応じて適宜与える餌の種類と量を調整するのが大切です。

コリドラスの稚魚育成の参考になりましたら幸いに存じます。

ブラインを孵化させるより簡単な方法を紹介しました