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今回はメダカと相性の良い貝としてヒメタニシをご紹介するという内容です。
ヒメタニシというのは日本に生息するタニシです。
弱酸性から弱アルカリ性まで幅広く対応可能で、低温でも高温でも対応するのでメダカだけでなく熱帯魚の飼育にも導入できます。
ろ過摂食という性質があり、水中の藻類を摂食して水を透明にする作用があります。
観察1時間後,水中に浮遊している藻類がいなくなり,水が透明となった(図 4)。
〔……〕
それを補うために,付着藻類およびデトリタスの摂食性を持っていると考えられる
(1)林 文慶. 中村華子,高山晴夫, ヒメタニシの浮遊藻類摂餌行動観察, 土木学会第69回年次学術講演会(2014年)
我が家の場合、藍藻のはびこった水槽を再びメダカが住めるようにするのにヒメタニシが大活躍しました。
3)水質浄化を目的として大型二枚貝を用いて植物プランクトンを除去する場合,擬糞となったラン藻類が再懸濁することがないよう,擬糞を回収する必要がある。
(2)西尾 孝之, 大島 詔, 北野 雅昭, 二枚貝を用いたアオコの繁殖した都市公園池の水質改善の試みにおける擬糞回収の有効性評価,日本水処理生物学会誌/50 巻 (2014) 1 号
植物プランクトンを食べるので藍藻(アオコ)も食べるようです。
ろ過摂食の機能は貝ならなんでも持っているわけではなく、安価に濾過摂食の性質を持っているヒメタニシは水槽に導入しやすい強力な貝となります。
と言ってもメダカなどと一緒に飼育してもメダカを食べたりはしないので普通に混泳できます。
当サイトでは過去記事でヒメタニシについて解説しましたが、今回はより最新の観察結果からヒメタニシの性質とメリットについて解説していきます。
大きく以下の場面でヒメタニシが活躍します。
私が最も感動したのが藍藻水槽を浄化したことです。
藍藻臭くなって魚が死にだしたメダカ鉢(7Lくらい)をハイターで消毒しようかと思いましたが、そのまま浄化できないかと考えてヒメタニシを一匹入れてみました。もちろんメダカは別水槽に移してから。
文献(2)にあるようにヒメタニシは藍藻を食べますが、その糞の藍藻は生きているので放置してはいけません。
1週間くらい底砂の大磯砂にプロホースを突っ込んで糞を取りました。見えるタニシの糞はスポイトでも回収しました。水換えも毎日1/3くらいやりました。
するとだんだん藍藻臭さがなくなっていきました。
そして余裕をもって2週間くらいその作業を続けてから買ってきたメダカを導入。
すると…死なない。
藍藻臭さが再燃することもなく、普通にメダカが生きています。
まああくまで我が家のたまたまうまくいった例ですけど、ヒメタニシの凄さを感じましたね。
つまりヒメタニシを予防的にメダカ水槽に入れておいて、定期的に糞を回収すれば結構きれいな水槽を保てると思います。
ヒメタニシはデトリタス食という細かいゴミを食べてまとめて糞にする性質があるので、メダカが食べ切れなくて底に沈んだエサなどを食べて糞にしてまとめてくれます。
流石に水槽の底のガラスや側面のガラスがピカピカになるわけではないですが、糞がまとまってなんとなく掃除はしやすくなります。
定期的に糞を回収するようにすればエサが腐敗したりカビたりする前に回収できるので7Lに一匹くらいを目安に入れておくといいでしょう。
もちろん定期的なプロホースやスポイトの掃除は必要ですが。あくまで入れておくとちょっと楽になる貝です。
ヒメタニシはろ過摂食を持っているので、メダカが見えなくなるほど緑色になってしまった水槽に入れておくとだんだん透明な水になっていきます。
その場合7Lに1匹では足りないので5匹くらい入れましょう。
水換えを頻繁に実行しても結局薄まるだけなので時間が経てばまた濁ってしまい根本的な解決になりにくいです。
ヒメタニシなどの「とにかく食べきるまで食べる」性質を持つ貝を入れておくと高頻度水換えの負担がかなり軽くなるでしょう。
水槽に濁りの原因の植物プランクトンがいる間はずっと食べていますからね。
ヒメタニシ最大の弱点がひっくり返ると自力で起き上がれないこと。
定期的に水槽を観察してひっくり返っているなら口の部分が底につくようにうまくバランスをとって向きを直して上げましょう。
また亜硝酸塩や硝酸塩があまりにも多いと殻を閉じて活動を停止します。水換えをしてみてください。回復する場合があります。
そして「食べるの疲れた」みたいに感じるとこれまた殻を閉じて活動を停止します。しかもひっくり返ります。結構気まぐれです。
そのときはよく観察して口が底につくように向きを直してあげてください。そのうちまた動き出します。
これからメダカ飼育をするときにどんな構成でヒメタニシを導入すればいいか簡単にご紹介します。
もちろんご自身の飼育スタイルがあればそれに従ってください。あくまで一例です。
まず25cmキューブ水槽を利用します。メダカヒーターを入れたほうが一年中飼育を楽しめるし、冬眠の手間が面倒なので通年飼育のほうがおすすめです。メダカヒーターは発泡スチロールとかプラ容器だと溶ける場合があるのでガラス水槽を推奨します。
メダカヒーターが繁殖も冬超えもちょうどよい23℃を自動で保ってくれるのでおすすめです。
メダカヒーターは18Lまで対応のモデルしかないので、30cmキューブ水槽(23Lくらい)だと能力が足りなくなる可能性があり、25cmキューブ水槽のほうがいいでしょう。
底砂には大磯砂を入れます。田砂とかでもいいです。1cm程度の厚みに敷けばいいです。1.1kg、0.625L程度あればいいです。
大磯砂を敷くことで砂利に濾過バクテリアが繁殖してろ過も安定します。ヒメタニシのフンは砂利の間に蓄積されるのでプロホースでガシガシ掃除できる大磯砂がちょうどよいです。
ロカボーイSを推奨します。パワーアップパイプをつけると水流が強くなりすぎず便利です。
エアーポンプはそこそこの静音性がある水心がおすすめです。
エアーチューブは長い目で見ると固くなりにくいオールシリコン製がコスパが良いです。
ライトはそこそこ明るくて消費電力が少ないコトブキのフラットLEDがおすすめ。
カルキ抜きは我が家はエーハイムのエラ保護成分入りのものを利用しています。
また立ち上げ初期は亜硝酸塩と硝酸塩の濃度が上がって害になりやすいので水換えを高頻度で行ったほうがいいでしょう。やり方は以下の記事をご覧ください。
掃除用具として定期的に底砂の糞掃除をするためにプロホースとスポイトがあるといいでしょう。
プロホースはSとMとLがありますが、いろいろな水槽で使いやすいので我が家ではMを使っています。
その他メダカに関しては色々解説しているのでよろしければご覧ください。
今回はメダカと相性の良い貝としてヒメタニシをご紹介しました。
入れておいて悪くなることはほぼ無いので、転ばぬ先の杖的に5匹くらい水槽に入れておくといいかもしれません。
よくひっくり返るので定期的に元の向きに戻してあげましょう