水槽アイテム・生体紹介

外掛けフィルターは酸欠になる?→ならないが油膜対策は必要

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今回は外掛けフィルターは酸欠になるのか、という疑問に対する解説です。

外掛けフィルターは酸欠にならない

外掛けフィルターは酸欠になりません。

外掛けフィルターの水の吐き出し口から流れた水は水面にぶつかり水面を揺らします。

すると水面との境界で酸素が溶け込みます。

川や湖でもエアレーションのぶくぶくなしに魚は元気に泳いでいますよね。

あれは水面が川の流れや風で波打つことで酸素が水中に溶け込んでいるからなのです。

つまり水面が波打っていれば酸欠にはなりません。

ただし後述する別の理由でエアレーションはしたほうがいいでしょう。

追記【水槽への酸素の供給経路について】

追記(2024/11/06):

上で水面が揺れると酸素が溶け込むという話をしましたが、これは「再曝気」と呼ばれる現象です。

水槽の水面付近の流れが乱れているほど、つまりレイノルズ数が大きいほど酸素は多く溶け込みます。

レイノルズ数が大きくなるのが水面付近の流れの流速が速いときと水面が乱れているときです。例えばウナギの養殖場のように水車が水面をバシャバシャかき回すのも、水面を乱すためです。流れ+乱れで酸素濃度は上がります。

だからプレコ水槽などには水中ポンプで流れを作ってあげる、特に水面付近に流れを作ってあげることが推奨されます。

実際水中の酸素濃度が下がってくると発生しやすい油膜も、水面付近に水中ポンプで流れを作ってあげたら消えました。特に水面が流れでボコボコするくらいのほうが、水面は揺れずに水中だけに流れがある場合より油膜が消える効果が高いです。

さて再曝気について説明しましたが、外掛けフィルターでも再曝気は起こります。

外掛けフィルターで吸いあげられた水はフィルター内でまず空気に触れます。流れがあって空気に触れるならレイノルズ数が上がりますので再曝気が起きます。

またフィルター出口から水面に落ちる水が水槽の水面を揺らし、流れを作ります。ここでも再曝気が起きます。

さらに外掛けフィルターの吸い込み口は水槽の下のほうに設置されているので、再曝気が起きやすい水面付近に偏った酸素濃度の中で、水底の低酸素濃度の水をくみ上げて再曝気させて水中に戻す役割もしています。

つまり水槽全体の酸素濃度が均一にかつ増加する構造です。

つまり酸素濃度は外掛けフィルターでも増加するということです。

外掛けフィルターだけだと油膜が発生しやすい

しかしながら外掛けフィルターだけで運営していると油膜が張りやすくなります。

酸欠にはならないけど、ものすごく酸素を供給するというわけではないのです。

酸素が多くなく、揺れもそれなりだと、油膜を分解する好気性微生物の働きが鈍化して、油膜が出始めます。

なのでエアレーションは油膜対策でやっておいたほうが安定します。

追記(2024/11/06):

エアレーションの気泡による酸素供給については以下の記事で解説しました。

理論式から、気泡が上に立ち上る際に水中に酸素を供給する場合、酸素の供給スピードは気泡径の5/4乗に反比例するので、気泡径が小さいほうが酸素は多く取り込まれます。

また立ち上ったエアレーションの泡は水面付近の流れを作るので、これも再曝気効果で酸素の供給に役立ちます。

つまり細かい泡の出るエアーストーンでブクブクとやってあげれば外掛けフィルターの酸素供給をサポートできることになります。

おすすめのエアーストーンとエアーポンプはこの後お示しします。

外掛けフィルターのおすすめサブフィルター

ここからは外掛けフィルターの補助をするサブフィルターのおすすめを紹介します。

エアレーションだけでも効果はある

水作の水心シリーズがエアーポンプのおすすめとなります。静音性が高く問題が起きにくいです。エアー量調節機能があったほうが、エアーの出すぎ・弱すぎ問題の解決に役立ちます。水心SSPP-3Sならエアー量調節機能付きです。

エアーストーンがあったほうが泡がきめ細かくなってポコンポコンと音がしません。以下のいぶきのエアーストーンは細かい泡が出ると評判のもののうち、さらに細かい泡が出るモデルです。#100と#180があるのですが、#180のほうが細かい泡になります。

ついでにろ過力の向上を狙うなら投げ込みフィルターがおすすめ

投げ込みフィルターはエアーリフト式で吐き出し口からそれなりに細かい泡が出るのでエアレーションとろ過両方できて外掛けフィルターのろ過力を補強することもできるので、入れておいてもいいでしょう。

ロカボーイシリーズがおすすめです。

そのままだと交換ろ材が数か月でトロトロになって交換するようになってしまうので、ストロングスポンジをろ材にしたほうが長持ちします。

経験的に通常の交換用マットよりストロングスポンジのほうがろ過力は落ちます。しかしエアレーションとちょっとしたろ過ができれば、メインのろ過は外掛けフィルターがやってくれるので、それほど心配しなくてよいのです。

ストロングスポンジを長く使ったほうがランニングコストが少なくなるので検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ【外掛けフィルターは酸欠にならないがエアレーションはやっておいたほうがいい】

今回は外掛けフィルターは酸欠になるのか、という疑問に対して解説しました。

酸欠にはなりませんが、油膜は張りやすいのでエアレーションをしておいたほうが水槽は安定します。

油膜が出たならエアレーションをしてみましょう