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今回は外部フィルターを掃除しなくてもいいのか、という話題について解説します。結論としてはどこかのタイミングで掃除したほうがいいということになります。
外部フィルターを掃除しないとどうなるのか
以下のような状況になります。
- 流量が低下する
- 溜まったゴミが流れ出てくる
流量が低下する
外部フィルターは水を吸い込む構造上、放っておくと水中のエサや水草の残骸などを吸い込み、それが分解されたものがフィルター内に溜まっていきます。
以下のアクアリストの検証動画ではろ材に大量の黒い物質が溜まっていることがわかります。
これの扱いについては二通りの意見があります。
- 黒いものは有機物の塊でろ過バクテリアがたくさん住んでいるから、洗うとよくない
- 黒いものはろ材を詰まらせるので取り除かないとダメ
これ、どちらも正しいです。
例えば上の検証動画で出てきた「キャビティ」というプラスチックろ材ですが、これはリングろ材と違って微細な穴が空いていないので、プラスチックのひだ状の部分に黒い有機物を溜めて、それが生物ろ過を行います。
これを洗い流してしまうと、ろ過をするバクテリアもなくなってしまうので洗いすぎは良くないのです。
とはいえ、これは諸刃の剣で黒い有機物はフィルターの詰まりを助長します。
すると外部フィルターから出てくる水の流量が低下します。
するとろ材に触れる水が少なくなって、ろ過力が低下します。
フィルターはろ材にアンモニウムイオンや亜硝酸イオンを触れさせて、そこでろ過バクテリアによって硝酸イオンまで分解させます。
ろ材に触れる水が少なくなれば、それだけろ過バクテリアに触れる水も少なくなってしまうのです。
つまり「適切な頻度で掃除して適切な汚れ具合(バクテリア濃度)を維持する」ことが必要なのです。
溜まったゴミが出てくる
この黒いゴミですが、溜まりすぎると外部フィルターのコンセントを抜き差ししたときにフィルターの吐き出し口からドバっと出てくる場合があります。
こうなるとフィルターが汚れすぎなので掃除しましょう。
外部フィルターの掃除頻度
半年に一度とか数か月に一度とかひと月に一度など、様々なやり方がありますが、結局大事なのは適切な吐き出し流量とバクテリア濃度を維持することです。
そのため以下のような状況で掃除したほうがいいと思われます。
- 流量が低下した
- コンセントを抜き差しするとゴミがドバっと出てくる
- なんとなく魚の元気がない
- 半年洗っていない
なんとなく魚の元気がないというときはろ過がうまくできていない可能性があるのでフィルターを洗って様子を見たほうがいいでしょう。特に目詰まりで流量が低下している場合などは注意です。
また魚の元気がなくなってから掃除するのはちょっと遅いので、最低でも半年に一度は掃除しましょう。
当然ながらそれより短いスパンで魚の元気がなくなったら、それを記録しておき、そのスパンより短い間隔で掃除しましょう。
ただし上で述べたようにあまりにも高頻度でフィルターを洗うと、ろ過バクテリアの濃度が薄くなりすぎるので、通常の用途ならば一か月くらいは洗わずに使うということも考えてみてください。もちろん外部フィルター内部のろ材の種類には依存します。それについて次章で解説します。
場合によっては「今回はこのろ材は洗うけど、これは洗わない」みたいなことも必要です。
ろ材別寿命
ここからはろ材別の寿命について解説します。
というのも、ろ材の寿命によってどのくらいの頻度で外部フィルターを洗うべきなのかだいたい予測できるからです。
先に交換目安をまとめておくと以下となります。
- ウールマット:月一回揉みだす。数か月経ってへたへたになったら交換
- カーボン:2か月程度で交換
- 粗目スポンジ:流量低下などで目詰まりしていたら飼育水で洗う。交換は不要
- セラミックリングろ材:流量低下などで目詰まりしていたら飼育水で洗う。交換は不要
- プラスチックろ材:流量低下などで目詰まりしていたら飼育水で洗う。全部きれいに洗うとバクテリアも流れるので半分だけ洗うなど工夫する。交換は崩れていなければ不要
ウールマット
ウールマットは基本的に消耗品です。
最低でも月に一回は飼育水で揉みだして洗い、詰まりを取ったほうがいいでしょう。
流量が維持できているならいいのですが、詰まって流量が低下しているなら洗いましょう。
またへたると元には戻らないので、ぺしゃんこになって機能していないような感じになったら新しいものと交換しましょう。
カーボン
カーボン系は基本的に化学ろ過なので、吸着が終わると意味がなくなるので使用期限を過ぎたら交換します。
これが面倒なので、リングろ材などを代わりに用いることもあります。
ただし立ち上げ初期から濁りや黄ばみを吸着してくれるので、立ち上げた初期だけは利用するという方もいます。
ただし活性炭主体の場合アンモニウムイオン吸着効果は低いので代わりにゼオライトを入れる場合もあります。
活性炭の場合2か月程度で限界を迎えます。継続して使うならこのくらいで交換です。
汚れが強くて頻繁に洗う必要がある場合は、どうせ二か月に一回は掃除するんだからカーボンも交換してろ過力を維持する、みたいな使い方もあります。
汚れが強くて頻繁に汚れが出るならカーボンを使い続けるという選択肢もあるということです。
粗目スポンジ
目の粗いスポンジは大きなゴミを拾ってくれるので結構重要なろ材です。
目が粗い分ろ材の表面積は小さいのでろ過力はあまりないです。
目が粗い分詰まりにくいですし、丈夫なスポンジが使われているのでほぼ交換することなく長期間使用できます。
とはいえ黒いゴミで目詰まりして流量が低下してきたら飼育水で揉み洗いしましょう。
セラミックリングろ材
生物ろ過の大部分はセラミック系のリングろ材がカバーします。
崩れるまで使えます。崩れない限り長く使い続けることができるので優しく扱いましょう。
ただしずっと使い続けていれば黒いゴミが溜まります。
黒いゴミにバクテリアは溜まりますが、目詰まりの元なので、あまりにも溜まっている場合は飼育水でゆすぎましょう。
寿命は数年はもつと思われます。崩れてきたら交換です。
洗うときは飼育水とかカルキ抜きした水で洗いましょう。塩素が入った水で洗うとろ過バクテリアが死滅減少してしまいます。
以下はリングではなく球体ですが機能は同じです。
リングろ材もあります。
プラスチックろ材
「キャビティ」などのプラスチックろ材は次第に割れたり欠けたりして小さくなっていきます。
フワフワのヒダの部分が形を維持できなくなるくらいになったら交換です。
洗うとヒダに溜まった黒いゴミも流れてしまい、バクテリアも流れてろ過力が低下するので、別にセラミックリングろ材などを外部フィルターに一緒に入れるとか、半分だけ洗うなどして工夫しましょう。
メンテナンスしやすい外部フィルターはGEXとテトラ
ろ材が複数のコンテナタイプになっていると、ろ材を詰めやすいし、下のほうのセラミックリングろ材が割れたりするリスクも減ります。
またコンテナになっているため、今回はウールだけ変えようとか、セラミックリングろ材だけ目詰まりしてるから洗おうという作業が簡単になります。
なお外部フィルターの選び方は以下の記事も参考にするといいかもしれません。特に30cm~45cm水槽という小さい水槽に外部フィルターを導入するなら参考になると思います。
このコンテナが付いているタイプで大手のメーカーから販売されているある程度品質に信頼のおける外部フィルターは以下の二つです。
テトラVX-75
まずはテトラのVX-75。
コンテナは3つです。ウール、リングろ材、粗目スポンジは必須として、立ち上げ初期ならカーボンやゼオライトを入れます。
立ち上げからしばらくして生物ろ過が機能してきたなら、カーボンやゼオライトをセラミックリングろ材などと交換するのもいいでしょう。メンテナンスが楽になります。
ウールの寿命があるのでひと月に一回くらいは中を開けたほうがいいですが、ウールを洗うのが面倒なら、ここをセラミックリングろ材などに置き換えてもよいです。
私は粗目スポンジとセラミックリングろ材だけのフィルターを使っていますけど、3か月に一回くらい掃除するだけなので、ウールは必須ではありません。汚れるのは粗目スポンジだけなので、メンテナンスも簡単です。
立ち上げ初期でゴミが舞うとか、水槽の汚れが速い、鯉とかスネークヘッドなどを飼うときに細かいゴミを物理ろ過でからめとる必要がある場合にウールを使うくらいでいいと思います。
カラシン20匹とかならウールはなくても何とかなります。
GEX メガパワー 6090
次がGEX メガパワー 6090。
コンテナは3つです。
GEX公式でセットアップ方法などが解説されています。以下の動画を見ればだいたいのセット方法がわかると思います。
まとめ【外部フィルターは掃除しましょう】
今回は外部フィルターを掃除しなくてもいいのかという話題について解説しました。
結局目詰まりで流量低下などが起きてろ過力が低下するので、ある程度のタイミングで掃除は必要です。
ただしあまりにも高頻度で洗うとろ過バクテリアに良くないので、適切なタイミングで掃除するようにしましょう。
結局掃除は必要です