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今回は30cmキューブ水槽のフィルターには何がいいのかという内容を解説します。
30cmキューブ水槽の水量
フィルターは「この水量にはこのモデルを使ってください」という表記がされていることが多いので30cmキューブ水槽の水量から解説します。
30cmキューブ水槽の水量は約25Lです。
水槽 | サイズ | 水量 |
30cmキューブ水槽 | 30×30×30cm | 約25L |
45cm規格水槽 | 45×24×30cm | 約29~31L |
60cm規格水槽 | 60×30×36cm | 約59L |
45cm規格水槽との差は5L程度で、30cmキューブ水槽には結構水が入ります。
小さめの外観で水も結構入るので、アクアリウム入門用としてもいいサイズの水槽です。
そもそもフィルターって何をしているの?
フィルターは「ろ過」をする装置です。
ろ過とは何かというと、水槽のゴミを取ったり、水槽の水の有害な物質を比較的無害な物質に変えるような作業です。
ろ過は大きく3種類に分けられます。
- 物理ろ過
- 生物ろ過
- 化学ろ過
物理ろ過はフィルターのろ過マットやスポンジにゴミを集めて、水槽内のゴミを取り除いて見た目をきれいにするろ過です。
化学ろ過は活性炭やゼオライトに水槽の濁りの原因物質を吸着させて水槽をきれいにするろ過です。化学ろ過の対象となる濁りなどは水槽のフィルターがちゃんと稼働していて、エアレーションなどで水中の酸素がしっかり供給されていれば透明になってくるので、必須ではありません。水槽のセット初期に濁りが気になるなら使うくらいの用途です。
生物ろ過は「硝化」と呼ばれる反応をフィルターのリングろ材やろ過ウールなでで発生させてエサの分解で発生する有毒な「アンモニウムイオン」を「硝酸イオン」まで分解するろ過です。
外部フィルターや上部フィルターにセラミックリングとかろ過ウールを大量に詰め込むのは生物ろ過を強化して、硝化の反応を高める目的があります。
よく「ろ過は水をきれいにしているから外部フィルターとかでたくさんろ過すれば水換えは不要でしょ?」という話を聞くのですが、残念ながらpHの関係で水換えが不要になることはありません。
簡単に言うと、水槽にエサを投入すると「硝化」と呼ばれる反応が起こり、その過程でpHが下がります。
フィルターはpHを上げる効果がないので、放っておくとpHが下がりすぎて魚に有害となってしまいます。
それを中性付近のpHの水である水道水で定期的に薄めてpHの下がりすぎを改善する必要があるのです。
特にグッピーとかプレコの仲間は中性付近のpHを好むので、放っておくといつの間にかpHが下がりすぎて減るということが起こりがちなので注意が必要です。他の種類の魚も酸性に偏りすぎるとやはり問題になることが多いので最低でも週一回1/3の水量を定期的に水換えしましょう。
30cmキューブ水槽おすすめのフィルター
前置きが長くなりましたが、30cmキューブ水槽おすすめのフィルターを解説していきます。
投げ込みフィルター
投げ込みフィルターは「ロカボーイ」とか「水作エイト」などの製品があるフィルターです。
主に交換式のろ過マットを利用して「物理ろ過」「生物ろ過」「化学ろ過」を行います。
ろ過マットでゴミをこしとって物理ろ過を行い、ろ過マットのウールで生物ろ過を行い、ウールの内部に配合された活性炭などで化学ろ過を行います。
比較的安価なフィルターです。能力的には交換式のマットを説明書の通りに定期的に交換していくような運用のほうが水はきれいに維持できます。またあまりろ過マットを交換しなくてもそれなりにろ過能力を維持することも可能です。
私がよく使うのが「ロカボーイ」です。最近ロカボーイ本体を開けてろ過マットを取り出す部分の「爪」の部分が開けやすくなって昔より使いやすくなっています。
23L以下の水槽推奨なのでロカボーイSならギリギリ、水槽内の魚が多い場合はエサも多くなり、たくさんろ過しなければいけないのでロカボーイMがいいと思います。ロカボーイMの推奨は水量約24L~57Lです。
ただしロカボーイMを30cmキューブ水槽に入れると、水槽の中がかなり窮屈になるので、他の外掛けフィルターや外部フィルターを使ったほうが見た目よく飼育できます。
投げ込みフィルターを30cmキューブ水槽に使うのは、とにかく安価に魚を飼いたいときですね。
外掛けフィルター
外掛けフィルターは水槽に引っ掛けるタイプのフィルターです。
投げ込みフィルター同様交換式のろ過マットを使用します。
メンテナンスなどは以下を参考にしてみてください。
外掛けフィルターでおすすめなのがテトラの製品。テトラの外掛けフィルターは定番です。
AT-50なら40~50cm水槽用なので、水量で45cm規格水槽とほぼ同じな30cmキューブ水槽でも十分ろ過できるでしょう。
交換用フィルターマットで物理・生物・化学ろ過を行います。
これより下のグレードのAT-30でもいいですが、ろ過は余裕をもたせたほうが何かといいですし、AT-50でも30cmキューブ水槽に引っ掛けるスペースは十分あるので使用可能です。
グッピーの稚魚などがいる場合は吸い込まないようにストレーナースポンジを使いましょう。
外掛けフィルターなら水槽の外にろ過槽があるので、水槽を広く使うことができます。
それでいてろ過はちゃんとできるので、30cmキューブ水槽でお魚を飼い始めるような用途では重宝するフィルターです。
何より外部フィルターに比べて安いです。
ただ外部フィルターにもメリットがあって、水草水槽でCO2を添加するようなレイアウト水槽の場合、外掛けフィルターはCO2が抜けやすく、外部フィルターは抜けにくいという特徴があるため、水草水槽の場合は外掛けフィルターはちょっと難しいです。
外掛けフィルターはいったん水をろ過槽に汲み上げて、それが吐き出し口から水面に到達するときに空気に触れるのでCO2が抜けやすいのです。
入門として30cmキューブ水槽でグッピーを飼うとかどうでしょう?熱帯魚通販大手のcharmなら国産グッピーのミックスでもきれいな色が多いですし、殖やすと楽しいですよ。水草水槽にしなければ外掛けフィルターで安価に始めることができます。
総合的な飼い方や準備するものは以下も参考にしてみてください。
外部フィルター
外部フィルターはろ過槽も大きく、CO2も逃げにくいので水草水槽で重宝するフィルターです。
ろ過槽が水槽の外にあるタイプのフィルターです。ろ過槽が大きいのでたくさんろ材を詰めることができろ過力は高いです。物理・生物ろ過主体です。活性炭マットなどを利用すれば化学ろ過も可能です。
30cmキューブ水槽で使える外部フィルターのおすすめその1。エーハイム2211。
48Lまで使えるので、30cmキューブ水槽でも十分です。吐き出し口にシャワーパイプを使った場合、水槽内の水流が強すぎるという場合は、ナチュラルフローパイプを使うと緩やかな流れになってよいでしょう。
これでは大きすぎるというときはもう少し小さめのものもあります。おすすめその2。アクアコンパクト2005。
こちらは水槽の横にスペースがあるなら2211より安いのでおすすめです。50Lまで使えます。アクアコンパクト2005には流量調整ダイヤルが付いていて、ナチュラルフローパイプを使わなくても水流が強すぎる場合に流量を調整して弱めることが可能です。
2211は水槽台などの水槽の下に設置するような用途で重宝します。
エーハイムは外部フィルターの老舗なのでブランドとしても信頼性のあるメーカーです。
30cm水槽でも水草水槽は可能です。
色々と準備する必要はありますが、YouTubeなどを見ればきれいな水槽が大量にヒットするので参考にしてみてください。
水草水槽はCO2を添加するのが一般的です。ボンベタイプは敷居が高いと思ったら、発酵式とか化学式なら比較的手軽に始められます。
発酵式で製品になっていて入手可能なものは今のところGEXの製品です。
新製品でGEXから化学式のステンレスボトルみたいなタイプの発酵式(GEX BIO CO2)が販売開始になっていて、通販などで入手可能になったらそっちにしたほうが発酵が安定すると思われます。ステンレスボトルで圧力が高まっても大丈夫。高圧になっても安全な逃し弁も付いていて安心です。
今のところ(2024年10月18日の時点)供給が間に合ってない感じですね。
自作しても砂糖とドライイーストとペットボトルで作れるので検索してみてもよいでしょう。
化学式だと以下がおすすめ。クエン酸と重曹でCO2を発生させます。100均でクエン酸と重曹を入手できるので、比較的低コストで維持できます。
スポンジフィルター
スポンジフィルターはちょっと丈夫な専用スポンジで物理・生物ろ過を行うフィルターです。
30cmキューブ水槽も対応可能で、おすすめはテトラのスポンジフィルター。
これ一つで60cm水槽まで使えます。もちろん30cmキューブ水槽も使えます。
スポンジフィルターのいいところは投げ込みフィルターよりは水槽内で場所を取らない点と、安価である点です。それでいてろ過力は結構あります。
ただしスネークヘッドなどの小型肉食魚を飼いたい場合はエサが大量に必要なのでちょっとろ過力が心配なので、そういう場合は外部フィルターをおすすめします。まあスネークヘッドは30cmキューブ水槽でギリギリ飼えるくらいの大きさなので、45cm規格水槽に移してあげたほうが伸び伸び泳いでくれます。
グッピーくらいならちゃんと飼えるくらいのポテンシャルはあります。
エアーポンプも高出力のものは不要です。以下の水心SSPP-3Sなら比較的動作音が小さくておすすめ。
水中フィルター
水中フィルターは水中でろ過が完結するフィルターです。
水をろ過槽に移してから、そのまま水中に水を吐き出すので、水草水槽にも使えます。
それでいて外部フィルターよりかなり安価です。
デメリットは水中にフィルター全体が収まるので場所をとること。
安価に水草水槽を始めたいならおすすめのフィルターです。
以下のテトラのサイレントフレックスミニがおすすめ。30L以下まで対応可能なので30cmキューブ水槽に使えます。
見た目は白で可もなく不可もなく。そのほかのメリットは外掛けフィルター用に大量に流通しているバイオバッグジュニアという交換ろ材を使用可能ということ。
これによってろ材の入手が容易で、バイオパックジュニアのろ過力は外掛けフィルターで実証済みなのでろ過力がある程度保証されているのがメリットです。
上部フィルター
今のところ30cmキューブ水槽で使えるのは水作のエイトブリッジSです。
水作エイトという投げ込みフィルターのろ材が使えるというのが特徴です。
投げ込みフィルター3個分のろ過を水槽の上で実行できると考えるといいかもしれません。
ただし吐き出し口であるスプリンクラーノズルがあまり下のほうに付けられないので、水面をかなり高く設定しないと水の落下音がうるさいです。
水槽の上に付けられるので、外掛けフィルターのように水槽の後ろに若干のスペースが必要ということもなく、水槽を壁の近くまで設置できるようになる、というのがメリットです。
30cmキューブ水槽に使った場合、ガラス蓋が収まらなくなるので、ご自身で蓋をアクリル板などで自作する必要があるかもしれません。
底面フィルター
底面フィルターというのは、ろ材を水槽の低床の砂利などにするフィルターです。
低床を敷かない状態でこのフィルターを設置して、フィルターの上に砂利などを敷きます。
これにエアーポンプを繋ぐと、エアーリフト効果でフィルターが水を吸い込みます。
吸い込む過程で砂利の間を水が通るので、砂利に住み着いたろ過バクテリアがろ過を行ってくれるという仕組みです。
メリットは安価でろ過力が高いということです。低床がすべてろ材になるので結構ろ過力があります。
デメリットは低床にソイルを使うと、だんだん崩れてきて目詰まりする点。
大磯砂などの丈夫な砂利を定期的に洗うような前提で作られています。
ただエビの飼育ではソイルから緩やかに水を吸い込む性質上、稚エビを吸い込まないのでエビ飼育で使われていたりします。ソイルは崩れてきたり性能が低下してきたら交換します。
飼いたい魚別30cmキューブ水槽おすすめフィルター
ここからは30cmキューブ水槽で飼いたい魚別におすすめのフィルター構成をご紹介します。
グッピーやプラティ、カージナルテトラ
30cmキューブ水槽でこれらの小型魚を飼いたいなら外掛けフィルターがおすすめです。
それほどろ過力は必要ないので、付属のろ過マットをゆすぎながら長く使うことも可能です。
カージナルテトラが群れで泳ぐ姿はきれいですよ。
小型プレコ
30cmキューブ水槽でキングロイヤルペコルティアなどのキンペコの仲間やタイガープレコなどの小型プレコを飼育したいなら、外部フィルターがおすすめ。
外部フィルターの流量は「中」か「強」にしましょう。多少水流で飼育水がグルグルしますが、これはプレコにとっては好都合。
プレコ、特に小型プレコは水流の強い場所に張り付いて隠れて暮らしているので、水流は強いほうがいいのです。
さらにエアーポンプでエアレーションするともっと安心です。自然界ではプレコは水中の酸素濃度が高い場所で暮らしているからです。
おすすめの小型プレコはやはりキンペコ。最大15cmくらいなので、30cmキューブ水槽なら2匹くらい飼えます。
系統にこだわらないならミックスタイプがちょっとお安い。
プレコのエサは以下の記事でまとめています。
小型プレコの飼い方については以下でまとめています。
レインボースネークヘッド
レインボースネークヘッドと呼ばれる小型肉食魚も30cmキューブ水槽でギリギリ1匹飼えます。というか混泳不可なので単独飼育前提です。最大体長15cm程度。
おすすめのフィルターは外部フィルター。肉食魚なのでエサを結構食べます。ろ過力もそれなりのものが必要です。
金魚
我が家では30cmキューブ水槽でらんちゅうを2匹飼っています。体長は5cmくらい。経験上30cmキューブ水槽なら3匹から4匹飼えます。
ただらんちゅうは結構高いのでオランダ獅子頭とか琉金はいかがでしょうか。
おすすめのフィルターは外掛けフィルターです。
外掛けフィルターで実際に十分飼えているので外掛けフィルターでいいと思います。安いですし。
らんちゅうが欲しいなら以下で購入できます。
ただし熱帯魚ショップの方が言うには「らんちゅうは魚の飼育の中でも最高難度」ということらしいです。
私も何年かトライしてようやく安定しました。特に気を付ける点は以下です。
- 低床に大磯砂を浅く敷く(深すぎなければOK)
- 金魚ヒーターを入れる
- ろ過フィルターは設置する
よくトロ船と呼ばれる浅いプラスチック容器で飼育している写真が結構インターネットにあるのですが、低床があると無いとでは生存率が大きく違います。
普通の熱帯魚のような週1/3の水換えで維持するような飼い方なら大磯砂を入れましょう。そのほうが大磯砂の表面にろ過バクテリアが発生してろ過もうまくいきやすいです。金魚用赤玉土みたいなものも使いましたが大磯砂が一番安定します。
また初心者が金魚の冬眠をやろうとすると特にらんちゅうではエサの加減が難しく失敗しやすいので、金魚ヒーターを入れて冬眠を回避させたほうが無難です。
またフィルターは外掛けフィルターかロカボーイを使います。
フィルターなしで飼育している写真が結構あるのですが、フィルターを回しておいたほうが無難です。
フィルターなしだと水換えの頻度を確立するのがかなり大変です。ろ過がどのくらい効いているのかわからないのでどのくらいの間隔で水換えすべきなのかフィルターがないと手さぐりになります。
フィルターありなら週一回1/3の水換えで維持できます。
メダカ
メダカはできればメダカ鉢で浅い水深で飼育したほうがいいです。
しかし横からメダカを眺めたいという場合もあるので30cmキューブ水槽で飼育する例をお示しします。
まずフィルターはロカボーイ一択です。パワーアップパイプをつけてそれを水面付近に持ってきて水流を弱めます。外掛けフィルターや外部フィルターはやめたほうが無難です。水流が弱いほうがメダカにとって暮らしやすいからです。
あとは金魚同様、大磯砂などの低床を敷いて週1回1/3の水換えをするくらいでいいでしょう。
30cmキューブ水槽で高さが30cmくらいあっても、実際に水槽に入る水の水面は30cm無いので、30cmキューブ水槽でも飼えると思います。
夏から秋に変わるくらいの時期に落ちやすいのでヒーターで調整してください。
まとめ【30cmキューブ水槽おすすめフィルター】
今回は30cmキューブ水槽のおすすめのフィルターをご紹介しました。
それほど水が汚れない魚なら外掛けフィルター、エサをたくさん与えるような魚なら外部フィルターがおすすめです。
あとはお好みで。
魚に合ったフィルターを選びましょう