水槽アイテム・生体紹介

水草水槽で底面フィルターを使いたい【水中フィルターと連結で簡単】

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今回は水草水槽で底面フィルターを使いたいというときのおすすめ構成をお伝えします。

エアーリフト式の宿命…

底面フィルターは一般的にエアーリフト式で駆動します。

エアレーションしたときの水中CO2は大気のCO2濃度に収束するので水草のために添加したCO2はエアレーションによって減少していきます。

エアレーションによるCO2の減少を上回る量のCO2を添加すれば理論上は水草にCO2を届けることができますが、かなり無駄です。CO2もタダではないので無駄にしたくはないですよね。

底面フィルターをエアーリフト式で駆動するとCO2が無駄になってあまりよくありません。

底面フィルターの利点

そうは言っても底面フィルターにはそれなりのメリットがあり、使ってみたいということもあると思います。

  • 安価
  • 底床全体がろ材になるのでろ過力が高い
  • 底床を緩やかに通水し、底床に大きな穴がないので稚魚・稚エビを吸い込みにくい
  • フィルター本体もろ過槽もすべて水槽内で完結するので、水槽周りの余分なスペースがいらない

逆に底面フィルターのデメリットは以下となります。

  • 根張りが強い水草はフィルターの穴をふさいでしまい通性性が低下する
  • 粒の細かい砂(田砂など)はフィルターの穴をふさいでしまい通性性が低下する
  • 一度フィルターの上に底床を敷いてしまうとフィルターの詰まりなどをきれいにするためには一度全て底床を撤去して掘り返さないといけない

「根張りの強い水草を植えない」「粒の細かい砂は使わない」「フィルターそのものをきれいにするには覚悟が必要」という注意点はあるのですが、メリットである「高性能・安価」という点はそれなりに魅力的です。

エアーリフト式にしなければいい

エアーリフト式にするからエアレーションが必要になってCO2が逃げるわけです。

ならエアーリフト式以外の方法で底面フィルターを駆動すればいいのです。

その場合主に2つの方法があります。

  • フィルター専用の水中ポンプを使う
  • 水中フィルターと連結する

その場合フィルターの水の流れが水中で完結するので空気に触れず、エアレーションも無いのでCO2が逃げにくくなり水草水槽に適した環境に近づきます。

底面フィルター専用の水中ポンプを利用する

その場合モデルは以下の製品があります。

まずカミハタの製品。50Hz用と60Hz用があるのでお住まいの地域の電気の周波数を確認してください。

次がニッソーの製品。こちらは50Hz・60Hz両対応です。

他にも水中ポンプが上に付いたタイプも有ります。こっちのほうがメンテナンス性はいいでしょう。底砂付近にポンプがあると掃除が大変です。

価格はバイオフィルター30が2,982円、バイオフィルター60が3,488円です。(2025年2月13日のAmazonの価格)

水中フィルターと連結する

水作とGEXは底面フィルターと水中フィルターのメーカーをそろえることでそれらを連結でき、エアーリフト式ではなく水中ポンプで駆動できます。

まず水作を見ていきましょう。

ボトムフィルターはSなら30cmキューブ水槽、Mなら45cm〜60cm水槽に使えます。

これと連結可能な水中フィルターが以下の製品です。

パワーフィットプラスにはSとMがあります。

製品高さはパワーフィットSが16.5cm、Mが25.8cmなので、Mだとちょっと水面の上に突き出します。

水面より上に吐き出し口があるとそこで水が空気に触れてしまいCO2が逃げてしまうのでSにするといいでしょう。

パワーフィットプラスを使えばパワーフィットプラスのろ過と底面フィルターのろ過の両方のろ過で高いろ過力になりますが、底面フィルター自体のろ過力が高いので、水中ポンプの部分さえあればいいというときはそこだけ別売りされています。

次がGEXの製品。Sなら30cmキューブ水槽まで、Lなら45cm~60cm水槽まで対応です。

水中フィルターはコーナーパワーフィルターを使用します。

コーナーパワーフィルターには「1」と「2」があります。「1」のほうが高さ19.5cm、「2」のほうが21.3cmとなっており、底面フィルターで多少高さがプラスされるので「1」の方をおすすめします。

底面フィルター+水中フィルターのコスト

結局底面フィルターを水草水槽向けに用意するといくらかかるかという点も気になると思います。

参考価格としてcharm楽天市場店の価格を載せておきます。水草水槽の定番の外部フィルターも踏まえて水槽サイズごとに比較していきます。なお価格は送料無料の場合の価格となります。2025年2月10日の情報です。

まずは30cmキューブ水槽の場合。

次が45cm〜60cm水槽の場合

底面フィルターを使う場合ソイルや大磯砂を敷く厚みを3cm程度にしないといけないので底床代が高くなりますが、それを加味しても特に45cm〜60cmの領域では外部フィルターを単品で購入するよりは底面フィルターのほうがコスパは良いと思われます。

底面フィルターの使い方

一応底面フィルターの使い方をご紹介します。文章でごちゃごちゃ書くより動画を見ていただいたほうが簡単なので、参考動画を以下に載せておきます。

一応簡単に解説すると以下のような手順となります。

  • 底面フィルターを底床が入っていない水槽に設置する
  • 水中フィルターなどを底面フィルターに取り付ける
  • 底面フィルターの板の上に大磯砂やソイルを板の上に厚さ3cmくらいになるように投入して均す
  • カルキ抜きした28℃くらいの温水を水槽に入れる。底床が舞わないように慎重に
  • フィルターのスイッチを入れて稼働させる

底面フィルターの底床

底面フィルターはその構造上ある程度使用する底床が粒の大きなものに限定されます。

ここでは定番のソイルと大磯砂の紹介をいたします。

なお底床の基本情報として砂を3cmの厚さに敷くとして30cmキューブ水槽なら2.7L程度、45cm水槽なら3.6L程度、60cm水槽なら5.4L程度あればいいです。

また1cm程度の厚さで良いならその1/3量となり、30cmキューブ水槽なら0.9L程度、45cm水槽なら1.2L程度、60cm水槽なら1.8L程度あればいいです。

「L」ではなく「kg」表記の場合は以下のように計算します。ソイルの場合です。

成型方法が違うので一概に言えないのですが、我が家のソイルを計量カップで測ってみたところ、100mLで95gでした。つまり1Lでは950g程度つまり0.95kgということになります。この値を基準に考えます。

つまりLからkgに直すには0.95を掛ければいいので、3cmの厚みで30cmキューブ水槽なら2.5kg、45cm水槽なら3.4kg、60cm水槽なら5.1kg程度あればいいでしょう。

また大磯砂の比重は製品の値を参考にします。

3Lで5kgとあるので、1Lでは約1.7kgです。

つまり3cmの厚みに敷くとして、3cmの厚みで30cmキューブ水槽なら4.5kg、45cm水槽なら6.1kg、60cm水槽なら9.1kg程度あればいいでしょう。

ソイル

まずソイルから。ソイルの基本情報は以下の記事で解説しました。弱酸性にpHを固定したりイオン交換で様々な有害物質を吸着します。栄養系ならソイルに添加された水草用の栄養分が溶け出して水草の肥料となります。

なおソイルの寿命は1年程度と言われていて、その期間が過ぎるとイオン交換もなくなり、pHの調整機能もなくなります。そのままでも粒が潰れていなければ使えますが、ゴミも溜まりますし、機能もなくなるので交換することをおすすめします。

使用済みソイルはゴミで出すか園芸用培養土に少量混ぜて花などを育てるときに利用したりします。廃棄する場合はお住まいの自治体のルールに従ってください。

今回はそこから栄養系を2つ、吸着系を2つ、グッピー用を1つご紹介します。

まずは栄養系。

エナジーソイルは窒素・カリウム成分やその他微量元素をほどよく配合した栄養系ソイルです。

リーフプロソイルは普通の栄養系ソイルです。熱帯魚通販大手charmで使われているソイルの一つです。(charm楽天市場店

次が吸着系です。

どちらも定番の吸着系ソイルなのでお好みで。ただ吸着系だと水草の肥料が若干不安なので液肥を飼育水に添加したほうがいいでしょう。

上の液肥は「植物に必要な三大栄養素である窒素・リン・カリウムと、ほぼ全ての微量元素を含んだ栄養剤です。」と商品説明にあるのでコレ一本で水草の栄養はOKと思われます。

最後がグッピーやプラティなどの中性から弱アルカリ性を好む魚用のソイルです。

中性から弱アルカリ性にpHを維持する性質があります。

グッピーと水草の関係については以下の記事もご覧ください。

大磯砂

次は大磯砂。ソイルのように粒が崩れず超長期間使用できます。必要量は3cmの厚さに敷くとして30cmキューブ水槽なら4.5kg、45cm水槽なら6.1kg、60cm水槽なら9.1kg程度あればいいでしょう。

大磯砂は粒が崩れないのでプロホースなどでガサゴソと砂の中の汚れを吸い出すことができます。定期的に砂掃除をして汚れの過剰蓄積を防ぎましょう。

また大磯砂を水草水槽で使うと肥料が圧倒的に足りないので、液肥必須です。

まとめ【水草水槽で底面フィルターを使う方法でした】

今回は水草水槽で底面フィルターを使う方法を解説しました。

基本的に水中フィルターと連結させればいいんじゃないでしょうか。

またもう少しコストを抑えたいなら水中フィルター単体で使うという手もあります。

ただソイルのほうが水草の育ちはいいです。特にソイルの性質で作った弱酸性の軟水は多くの水草の好適環境なので水草水槽ならソイルをおすすめします。

底面フィルターは安価ですし、どうせソイルの寿命の時期辺りで低床を全部入れ替えるのでそのときについでに底面フィルターを掃除すればいいだけです。

それでいてろ過力がかなり高いので色々な魚をそれなりの数飼えます。

水草水槽に底面フィルターという選択も悪くはないのではないでしょうか。

水中ポンプのメンテナンスも水中フィルター連結のほうが簡単です