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今回は金魚の飼育の難しさと対策について解説します。
なお外飼いではなく室内飼いを対象とします。
金魚の飼育を難しいと感じることがあります。
いつの間にかポツポツ落ちてしまう。導入後一夜明けたら全滅…。
正直な話金魚は結構難しいです。
とはいえそれは他の観賞魚でも同じこと。
たとえばコリドラスの「ベネズエラブラック」とか、グラミーの「チョコレートグラミー」とか、そういう「高難度」の魚に比べれば「中難度」くらいだと思います。
私は金魚を飼育して(主にらんちゅう)8年くらいは経ちますが、現在はそれなりに金魚を長期間生存させることに成功しています。
確かに飼育初心者のときは何匹も落ちました。試行錯誤を繰り返して今があります。
今回は初心者の方がつまづきやすい点について解説して、とりあえず「基本」を身に着けてそれなりに失敗しにくくなることを目指して解説します。
金魚を長生きさせることができるお手伝いができましたら幸いです。
ここから金魚飼育のポイントについて解説します。このくらい注意すればとりあえず「平均点」くらいは取れると思います。
まず多くの人にとっての金魚を飼うきっかけとなるのが「金魚すくいの金魚」ではないでしょうか。
あの金魚すくいの金魚というのは「当歳」というその年の春に生まれたばかりの小さな「和金」という種類の金魚です。
基本的に「当歳」はまだ体ができていないので死にやすいです。ただ全滅するかというとそうでもなく、和金は金魚の中でも強い種類の金魚なので全滅は考えにくいです。
ではなぜ「死にやすい」と言われているかというと以下のような原因が考えられます。
金魚がウジャウジャいるあのタライみたいな容器にはエアレーションと投げ込みフィルターくらいは入っていますが、「超過密」状態です。
入っている水も「ろ過が十分に効いている」とは言い難く、金魚にとっては過酷な環境です。
まずそこで多少のダメージを受けます。
また金魚をすくって家に持って帰るまでも過酷です。

上の記事でやりましたが、金魚の酸素消費量ROは以下くらいと見積もれます。
体長5cm:RO=7.722✕10-4[mg/s]
体長10cm:RO=35.5✕10-4[mg/s]
体長15cm:RO=8.65✕10-3[mg/s]
ここでは体長5cmを基準に考えます。
だいたいエアレーションした飼育水の酸素濃度は飽和溶存酸素量くらいと見積もれるので、屋台の外気温を30℃と見積もると飽和溶存酸素量は7.53mg/L程度です。(参考:株式会社レックス, 溶存酸素と水質)
一般的に魚などの生体に適切な溶存酸素量は、常温で5〜7ppmといわれています。
株式会社イワキ, エアーポンプ用語解説
甘めに見積もって5ppmつまり5[mg/L]が酸欠にならない限界と考えます。
すると7.53[mg/L]が5[mg/L]まで低下するには2.53[mg/L]の酸素の猶予しかないわけです。
金魚袋にどのくらいの水が入るかですが、金魚袋の大きさはだいたい14cmx18cmくらいです。簡単に15cmx20cmと考えましょう。すると以下のサイトの実験値から最大量930mLとなります。
参考:株式会社サンコー商事, 袋の大きさと適正内容量
だいたい1Lと考えて、この70%程度水が入っていると考えると0.7L程度が金魚袋の水量。
2.53[mg/L]の水が0.7Lだと酸素は1.77mg。
金魚の酸素消費量は7.722✕10-4[mg/s]だったので、1.77[mg]÷7.722✕10-4[mg/s]≒2292[s]≒38[分]
というわけで38分の猶予しかありません。
金魚をすくったらすぐに帰宅しないと酸欠で弱るわけです。すぐには死なないです。金魚は強いですから。でも酸欠時間が長いとダメージはあります。
さらに金魚を家に持ってきてからも過酷。
急いでエアレーションしないと酸欠になります。水温を合わせないと水温ショック(だいたい±2℃の温度変化に収めたほうがいい)の可能性も上がるので、温度合わせもしないといけない。水質も違うので水質合わせもしないといけない。さらにカルキ抜きを入れた水でやらないとカルキ(塩素)で呼吸困難になって死んでしまう。
できればお祭りの帰りに近所のホームセンターとかでカルキ抜きとエアーポンプ・エアストーン・エアチューブと魚用ネットと水槽を入手してください。できれば間に合せでロカボーイなどの投げ込みフィルターもあるといいです。最悪カルキ抜きだけでもなんとかなるので、ドラッグストアなんかのペットコーナーに売っていたりします。もし帰り道にホームセンターが無い場合は参考にしてみてください。

当歳の金魚の大きさを3cmとして、3匹入っていると考えると、「体長1cmに飼育水1L」の法則から9Lくらいの水槽が必要です。
| 水槽 | サイズ | 水量 |
| 30cmキューブ水槽 | 30×30×30cm | 約22〜24L |
| 25cmキューブ水槽 | 25×25×25cm | 約12~14L |
| 30cm S水槽(GEX) | W31.5×D18.5×H24.4cm | 約12L |
| 15cmキューブ水槽 | 15✕15✕15cm | 約2.5L |
間に合わせなら30cm S水槽くらいがいいでしょう。できれば後日45cm規格水槽くらいの水槽を用意してあげてください。

帰宅後のケアは以下のようにすればいいでしょう。
カルキ抜きは入れるとすぐカルキが抜けるので15回くらいかき混ぜたら金魚のいる水に混ぜてかまいません。
投げ込みフィルターはエアレーションとろ過両方できていいでしょう。それで1週間くらいしのいでいる間に本格的な飼育環境を整えます。
エアレーション機器を入手できなかった場合は、扇風機やサーキュレーターの風を金魚が入った容器の水面に当ててください。一日ぐらいはしのげるかもしれません。「再曝気」という性質で酸素を供給します。詳しくは以下の記事に書いてあります。


私が金魚飼育初心者だった頃、「これをやったから大きく前進した」という対策が「大磯砂」を入れたことです。

詳しくは上の記事でやっていますが、大磯砂の利点はだいたい以下となります。
大磯砂の砂利の表面にはろ過バクテリアが住み着きます。
これが水質を安定させる効果をもたらします。
また金魚は習性として底砂を口に含んで吐き出す行動をします。その本能を満たすのに大磯砂は向いています。市販されている大磯砂は砂利の角が無いことがほとんどなので、口を傷つける可能性も低いです。ガーネットサンドとかを入れると角がある場合があるので気をつけましょう。
またベアタンク(要するに底砂無し)よりは砂利がうまいことエサの残骸などを留めてくれるのでカビが発生しにくく、管理が楽になります。
またソイルだと弱酸性の軟水化作用があるため、pHとか硬度を管理する必要があるのですが、大磯砂は水質にあまり影響を及ぼさないので管理が楽になります。掃除もしやすいです。若干貝殻のかけらが溶けたりしてアルカリになることがあるのですが、金魚は中性から弱アルカリ性が良いと言われているので大きな問題はないでしょう。

色々書きましたが、我が家の場合大磯砂のあるなしで金魚の生存率が大きく違ったので今は必ず大磯砂を入れることにしています。
エアレーションが不足すると酸欠になります。

エアレーション無しの場合、水面がフィルターの吐き出し水などで揺れていれば酸素が供給されますが、それも無い場合酸素が不足して朝起きたら「金魚がぐったり…」「全滅してる…」みたいなことになりがちです。
また夜間に水草がたくさん入った水槽では、水草の光合成が止まるので、水草は呼吸が主体になります。
すると水中は「金魚・ろ過バクテリア・水草」の3者が呼吸によって酸素を消費するので酸欠になりやすくなります。
水草が多めに入っているなら夜間のエアレーションはしておいたほうがいいでしょう。
基本的に金魚は24時間エアレーションしておいたほうがいいです。特に夏に水温が上がると酸欠になりやすいので、夏になって急に全滅したとならないようにエアレーションを適切に行いましょう。


以下おすすめのエアレーションセットです。
水心は比較的静音なエアーポンプです。エア量調節機能付きなので、水槽サイズが変わっても出力が調整でき、一家に一台あると便利なエアーポンプです。私の自室でも使っていますが、結局このエアーポンプが睡眠を邪魔しないベストな選択だと思っています。多少はうるさいですけど他のメーカーのものよりはアリだと思います。
エアーチューブは何でも良いです。
我が家はスドーのものを使うときが多いです。
もし長期間硬くならないチューブが欲しいなら、シリコンタイプが長期的なコスパはいいです。
エアストーンは泡が細かいほうがおすすめ。

いぶきのエアストーンは泡が細かいと言われています。
金魚は一匹当たりの適正な飼育水の量というのがある程度決まっている魚です。
だいたい10cmまでの金魚なら「体長1cmに飼育水1L」、15cm程度の金魚なら「体長1cmに飼育水2L」という法則が適用されます。

例えば3cmの金魚なら3Lの飼育水が最低でも必要ということです。それが2匹なら6Lの飼育水が必要です。
いくらろ過を強めてもこの法則から逃げることは難しく、次第にポツポツ落ちていきこの法則の匹数に収束しがちです。
余裕を持った水槽サイズで金魚を飼育しましょう。
その水槽サイズで何匹飼えるかは以下の記事を参考にしてください。

なお水槽は重いので本格的に金魚を飼うなら水槽台を購入することをおすすめします。耐荷重がしっかりした台の方が地震が来ても比較的安心です。以下の記事で水槽台についてご紹介しているのでよろしければご覧ください。


フレームあり水槽とフレームなし水槽両方を紹介しましたが、フレームあり水槽の利点は「上部フィルター」との相性がいい点です。
上部フィルターはフィルター価格に対してろ材がたくさん搭載できてろ過力が高く、コスパがいいので金魚の定番のフィルターとなっています。
上部フィルターはたくさん水がフィルター内を流れるのでフィルター本体が重くなり、できればより頑丈なフレームあり水槽の方が安心です。
ただフレームなし水槽で金魚が飼えないのかというとそうでもなく、水槽サイズに対して適切なフィルター(上部以外)を選択すれば大きな問題にはなりません。




フィルターは大きい分には問題ないのですが、水槽の水量に対して小さすぎるフィルターを使っていると問題になりやすいです。ろ過力が足りないからです。
| 水槽 | サイズ | 水量 |
| 30cmキューブ水槽 | 30×30×30cm | 約22〜24L |
| 45cm規格水槽 | 45×27×30cm | 約29~31L |
| 60cm規格水槽 | 60×30×36cm | 約59L |
色々なフィルターから選びたいなら以下の記事を参考にしてみてください。だいたい「このフィルターは何リットルまでの水槽に対応しています」と商品ページに書かれているのでそれを守りましょう。


ただし色々あって選ぶのが面倒というときは投げ込みフィルターがろ過とエアレーション両方できておすすめです。


ストロングスポンジを使えばフィルターマットの交換サイクルを大幅に伸ばすことができます。
以下YouTuberの方のストロングスポンジを使用した場合の効果です。亜硝酸塩と硝酸塩が発生し、アンモニウムイオンが分解されているのがわかります。
実際我が家でも60Lくらいのタライでらんちゅうを8匹くらい飼育していますが、ストロングスポンジのロカボーイMだけで長期間維持できています。
今、0℃の水で飼育すると致死温度の上限は27℃であるが、この金魚を25℃の水に順化させると水温37℃まで棲息可能である。
小坂光男, 山根基, 松本 実, 加藤貴英, 松井信夫, 温熱ストレスによる生体機能の修飾, 中京大学体育学論叢 43-1,77-86 2001
結局上の文献の内容が9割くらいかなと思います。


上の記事でも色々書きましたけど、金魚は夏なら35℃くらいの環境でも直射日光が当たっていなければなんとかなる可能性が高いです。実際我が家は日中35℃の環境で金魚を何回も夏超えさせています。
ただ理想的には夏は30℃以下、冬は18℃以上くらいにしておいたほうが安心です。
また上の文献にあるように、水温変化への耐性は順化、すなわち日頃の水温によって変わります。0℃の水に順化なら27℃以上で死んでしまうところ、25℃で順化していれば37℃まで耐えます。
つまり日頃の水温からある程度の上下変動に耐えるというのが金魚です。
また水温の急変も基本的によくありません。水温ショックは±2℃程度で発生する可能性があり、例えば水換えの新しい水を給湯器を通さずに夏にそのままカルキ抜きして水槽にドボンみたいなことをすると水温ショックで弱る場合があるので注意しましょう。
給湯器で大まかに飼育水と同じくらいの水温にしてからカルキ抜きして水槽に入れるのが基本です。
ヒーターとかクーラーが入っているからそのうち水温がいい感じになるでしょ、とやると水温差で弱って失敗するので注意しましょう。
金魚は冬眠する魚なので、冬は冬眠させる場合が結構あります。特に外飼いの場合はそうなるのですが、室内飼いの場合、室温が冬眠に適した水温より高くなってしまう場合が多く、中途半端な冬眠となりがちで、するとエサも必要だし、水が汚れて水換えも必要だし、でも中途半端に冬眠しているので水換えで強制的に刺激を与えると弱るしで、非常に管理が面倒になります。
そこで室内飼いの場合はヒーターを入れることをおすすめします。
金魚用のヒーターという18℃を自動維持するヒーターが売っているので、それを購入するといいでしょう。冬眠無しで普段のお世話を冬の間も続けることができて管理が非常に楽になります。
水槽が21L以下ならSH55、60L以下ならSH120を使います。
サーモスタット付きの高級ヒーターを買うよりは安く済むので金魚用ヒーターをおすすめします。
ただサーモスタット付きのヒーターにも利点はあって、例えば魚のよくある病気の一つである「白点病」の予防で25℃以上を保ったりします。
白点病の原因の白点虫は25℃以上で増殖できないので、それを予防するために冬でも25℃以上の水温を維持するわけです。
ヒーターの設定水温を上げればそれだけ電気代はかかりますが、一度病気になると魚は治りにくいのが常ですから、もし病気のリスクをもっと下げたいなら熱帯魚用の26℃設定のオートヒーターか、サーモスタット付きヒーターで25℃以上をキープすると良いでしょう。
ヒーターは色々あるので、私がよく利用する熱帯魚通販大手のcharmなんかで探してみてください。
ネット上には色々な情報があるので、「色を良くするためにコレ」とか「魚の健康のためにコレ」みたいな情報が溢れています。
するとあれもこれも与えたくなって、「あげすぎ」状態になりがちです。
品評会に出すような金魚は一日に4回以上与えたりしますが、私が長年やっていて大丈夫だったのが「一日2回」で「冬は金魚ヒーター」の組み合わせです。朝と昼、朝と夕どっちでもいいです。ヒーターありのほうが水温でエサの量を調整しなくて済むので簡単です。
エサは少なめに与えてみて5分以内に食べ切れる量を目安とします。ちょっと感覚的な話になるのですが、金魚5cmを3匹で親指と人差し指でひとつまみくらいです。
エサを与えてみて痩せてこないなら、5分食べ続ける量でなくても金魚は大丈夫。
逆に多すぎていつまでも水面にエサが残っているとそれが腐敗して水質を悪化させて金魚の環境が劣悪になるし、アオミドロ(水槽が汚い緑色のネバネバになります)とか藍藻という「悪い苔」がはびこって金魚に毒のダメージ(特に藍藻は毒素を出します)を与えたり水槽が悪臭を放ったり(特に藍藻の場合)するので、あげすぎにも注意しましょう。
以下おすすめのエサです。
昔から販売されている「量に対する価格」という点でのコスパ、栄養に優れた定番商品がキョーリンの「アイドル」です。我が家も基本的にこれです。金魚が小さいときは100均のすり鉢で細かくして与えています。
金魚元気プロバイオフードは「色揚げ」成分配合の割に安いエサです。乳酸菌・酵母菌・納豆菌配合で消化吸収にも配慮しています。
金魚をより赤くしたいならいいんじゃないでしょうか。


また最近はパラクリアというエサが有名になってきました。
7種類のハーブ配合のエサで、エラ病などの治療・予防効果があるとされています。全部をこのエサにする必要はありません。
早急な効果を得るには、本品を100%で与えてください。1日に魚体重の約2%摂餌できた場合は約3週間、1%の場合は約4週間後には十分な効果が期待できます。予防には、他のフードとの併用が可能です。本品を1日に与えるフードの1/4以上の重量となるように継続して与えてください。(参考:商品説明より)
1/4くらい普段のエサを置き換えると効果的です。
特に金魚を追加で購入したときにトリートメント用に金魚についている病原菌を除去するのに使うことが多いようです。寄生虫の他魚への移行を防止する効果がある可能性が高いです。
普段の餌やりでもおまじない程度に入れておくと病気が予防できていいんじゃないでしょうか。
金魚は野菜を食べます。ブロッコリーとか小松菜を与える方もいます。
それ自体はそれほど悪いことではないのですが、無農薬の野菜を与えないと残留農薬の懸念があります。
農薬は人間に害がない濃度で散布されるのでそれが魚に害がある濃度である可能性が捨てきれません。
魚は基本的に人間より農薬に弱いので、そこが懸念されるところ。
もし野菜を与えたいなら、野菜を配合した安全性がある程度担保できる市販のエサか観賞魚用の「クロレラ」のタブレットがおすすめです。
キョーリンのきんぎょのえさ5つの力野菜は小松菜とモロヘイヤ配合で野菜が不足しがちな金魚におすすめ。
クロレラは単細胞緑藻で、主に湖沼や河川などに生息しています。要するに植物性のエサなので、野菜の代用としていいんじゃないでしょうか。普段のエサにちょっとプラスするといいかもしれませんね。
水換えは週一回1/3の量を換えるのが基本です。以下の記事で基本的なことをまとめてあります。生物ろ過の結果としての硝酸塩などを排出する、水槽の掃除をするというのが主な目的です。

水換えを高頻度で多量行う(たとえば毎日全換水)とろ過バクテリアの減少を引き起こしたりするので量を適切に調整する必要があります。
また導入初期は高頻度水換えが有効な場合があります。ろ過バクテリアがまだいないので、有害なアンモニウムイオンや亜硝酸イオンを手動で水槽外に排出できるからです。

水換えは色々な考え方があるので当サイトでも色々な記事を書いています。もしよろしければご覧ください。






基本的に水槽の用具に洗剤はご法度です。
洗剤の界面活性剤は魚のエラにくっついて呼吸困難を引き起こします。なのできれいにゆすいだつもりでもまだ残っている場合が多く、魚系の用品は洗剤で洗わないようにしましょう。
ただそうは言っても何らかの薬剤を使わないといけない場面はあります。「黒ひげコケ」の除去の場面や「魚用ネットの黒ずみの除去」などの場面です。




黒ひげコケには酢が有効です。しっかりゆすぐ必要はありますが、黒ひげコケを枯らすことができます。詳しくは上の記事をご覧ください。
また魚用ネットの黒ずみの除去なら「塩素系漂白剤】を使います。
バケツに水を入れネットを浸して塩素系漂白剤を入れます。1日経ったら水をきれいな水道水で交換して、それを1時間おきくらい数回繰り返します。
最後にきれいな水にネットを浸して「カルキ抜き」を規定量入れて塩素を抜きます。
あとはネットを乾かして使いましょう。
以前我が家では玄関に金魚水槽を置いたことがあります。電気代がもったいなかったのでライトを入れず、玄関にはほとんど日が差しませんでした。
するとどんどん金魚が弱っていきました。
基本的に金魚には照明か、やわらかく差す日光が必要です。
水槽を設置している場所にやわらかな日光が差さないならライトを使いましょう。
金魚は水草水槽とあんまり相性が良くないです。水草を食べる性質があるためです。
なのでガチガチの水草レイアウト水槽にしないという条件がつくので、照明もそれほど強力にしなくて大丈夫。
電気代と明るさのコスパが良いものをいくつかご紹介します。
30cm水槽ならGEXのクリアLEDパワー3 300がおすすめ。それなりに明るく、消費電力は9Wです。
45cm水槽ならGEXのクリアLEDパワー3 450がおすすめ。それなりに明るく、消費電力は12Wです。
60cm水槽ならGEXのクリアLEDパワー3 600がおすすめ。それなりに明るく、消費電力は17.5Wです。
グリーンウォーターというのは水中に発生した植物プランクトンで水が緑色に変色した状態を指します。青水と呼ばれたりします。
グリーンウォーターになると、植物プランクトンをいつでも食べられる状態になり、金魚が飢えること無く大きく育つとか、植物プランクトン由来のアスタキサンチンの体内生成によって色揚げ効果が得られるなどメリットが多いので、金魚のプロはグリーンウォーターの容器や池で金魚を飼育します。
ただ緑色になるなら何でも良いかというとそうではなく、「アオコ」が発生すると金魚に有毒です。アオコは藍藻の仲間なので特有の毒素を出し、悪臭を放ちます。
水槽の水が次第に緑になって、カビっぽい悪臭を放っている場合、青水ではなく藍藻の巣窟になっているので、水槽丸洗いが必要です。
いったん魚を移動させてから塩素系漂白剤で水槽を洗って、カルキ抜きで塩素を抜いてなど色々手間がかかります。
ヒメタニシを使った藍藻除去方法もあります。時間をかけてもいいなら以下の記事もご覧ください。


予防的にヒメタニシを水槽に数匹入れておけば定期的にフンをスポイトなどで除去することで藍藻をある程度予防できると思います。
生物ろ過はエサの分解物である有毒なアンモニウムイオンや亜硝酸イオンを比較的無害な硝酸イオンに分解するろ過です。
ただこのとき活躍する硝化菌(ろ過バクテリア)というのは増殖するのが遅くて、だいたい水槽立ち上げから1ヶ月半くらい増殖にかかります。


それを待っていると水槽内には分解しきれなかったアンモニウムイオンや亜硝酸イオンが蔓延して金魚に有毒です。
そのため立ち上げ初期には水換え頻度を高くするという対策が有効です。詳しくは上の記事をご覧ください。
またもし他に金魚の飼育をしている水槽があるならそこからろ材とか底砂なんかを新しい水槽に継ぎ足すと(つまり種ろ材にする)立ち上がりが劇的に早くなります。
水温25℃で行った種ろ材を添加しない熟成では,最初に添加した10 mg-N/l のアンモニアが 0 mg-N/l となるのに約18日を要し,亜硝酸が0.01 mg-N/l 未満となるのにはアンモニア添加から約50日を要した。
〔……〕
種ろ材を添加した場合に亜硝酸が0.01 mg-N/l 未満となるのには,種ろ材0.1%では30日,1%では22日,10%程度では約10日,25%では 6 日,50%では 4 日と種ろ材の割合が増加するに伴い期間が短縮された。
今井 正, 津崎 龍雄, 西岡 豊弘, 森田 哲男, 山本 義久, 新規ろ材の硝化作用の獲得に及ぼす種ろ材添加の効果, 水産増殖/69 巻 (2021) 4 号
上の文献によると種ろ材10%では約10日、25%で6日、50%で4日でろ過が完成します。
もし他の水槽でも金魚を飼育しているなら種ろ材を考えてみましょう。
生物ろ過に関しては以下の記事でも詳細に解説しているのでそちらもご覧ください。


琉金とからんちゅうなどの尾びれがヒラヒラした金魚は水流に弱いと言われています。
外部フィルターや水中フィルターは吐き出し水の勢いが強いので何らかの方法で水流を弱めたほうが良いでしょう。45cm水槽以上のサイズの水槽ならエーハイムのナチュラルフローパイプを使ったりすれば比較的安心です。この話は以下の記事で扱っています。


今回は金魚飼育の難しさと対策を解説しました。
金魚は結構難しいところがありますが、超高難度な金魚ばかりかというとそうでもないです。
琉金、らんちゅう、コメット、出目金、和金。この辺りなら恐れずに飼育してみると良いと思います。



コンテスト出品ではなく「元気に飼う」ことを目的に解説しました