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今回は金魚飼育で外部フィルターを使う方法に関する内容です。
金魚を本気で飼育したい
金魚を本気で飼育したい、金魚を大きなピカピカなガラス水槽できれいに飼育したい。
そういうこともあるかと思います。
そこでろ過力の高い外部フィルターで金魚を伸び伸び飼育してあげたい、というニーズもあると思います。
でも外部フィルターで金魚を飼育しているという情報は少ないです。
いわゆるブクブクの投げ込みフィルターとか、スポンジフィルター、小さな水槽で外掛けフィルターくらいの情報が多いです。
今回は外部フィルターで金魚飼育をする方法を理論的に考えてみたという内容となります。
金魚に外部フィルターを使うときのメリット
金魚に外部フィルターを使うメリットは以下となります。
- ろ過槽が水槽の外にあるので水槽内が広々使える
- ろ過槽が大きいためたくさんエサを与えてもそれなりに安心
- 水槽が高級な感じになる
外掛けフィルターと比較すると外部フィルターのろ材の量は相当多いです。なのでろ過力が高く、たくさんエサを与えて水が汚れてもそれをろ過することができます。
また水槽の外にろ過槽があるので水槽内が広く使えます。
そして水槽に外掛けフィルターなどが付いているといかにもチープな感じになりますが、外部フィルターなら本格的なフィルターなので見た目に高級感が出ます。
金魚に外部フィルターを使って大丈夫なのか
そもそも金魚に外部フィルターを使ってもよいのか疑問かもしれません。
結論から言うと十分使えます。
ろ過でやっているのは主に3つです。
- 物理ろ過:細かいゴミをフィルターに引っ掛けて除去
- 生物ろ過:エサやフンの分解物であるアンモニウムイオンを比較的無害な硝酸イオンに分解
- 化学ろ過:濁りや黄ばみを活性炭などに吸着させて透明化
基本的には生物ろ過で事足ります。
外部フィルターのろ材は主に大量のろ材で大量の生物ろ過を行っています。だから水が大量のエサの分解物などで汚れても無害化できるのです。
また物理ろ過と化学ろ過はしないのかと考えるかもしれませんが、外部フィルターはろ材の選択肢が非常に多いため、「カーボン」とか「活性炭」とか名前の付いた専用ろ材が販売されています。これらを使えば化学ろ過が可能です。
また活性炭より性能の良いアンモニウムイオンまで吸着できるゼオライトもネットに詰めてろ材コンテナに入れるだけです。
さらにリングろ材やウールなどには物理ろ過でこしとった小さな汚れがドロドロになって蓄積されていきます。物理ろ過もできるんです。以下有名アクアリストの動画です。こんな感じで汚れが溜まります。
つまり全方位的に強力なろ過が可能なのが外部フィルターであり、これから述べるデメリットさえなんとかできれば金魚を問題なく飼育できます。
ちなみに上の動画のろ材はキャビティと呼ばれるプラスチックろ材です。
通水性とろ過力を兼ね備えていて、プラスチック製なので水質への影響がほぼないので使っている人がそこそこ多いです。
金魚水槽に外部フィルターを使うデメリット
金魚飼育に外部フィルターを使ったときのデメリットは以下となります。
- 水流が強すぎる(特に丸い金魚)
- 酸素供給の面で不安
- フィルター本体が高額
- メンテナンスは他のフィルターより面倒
- 金魚水槽を水草水槽にするのはやめたほうがいい
金魚のうち丸い金魚は泳ぐ力が弱く、そこに強い水流が当たるとフラフラしてしまい体力を奪われます。
また外部フィルターは水草水槽に適しているように、基本的にフィルターが吸い上げた水が外気に触れずに水槽に戻る構造のため酸素が供給されにくいです。つまり酸欠になりやすいです。
特に夏場は水中に溶け込む溶存酸素量の限界値が水温の上昇で少なくなり、酸欠になりやすく、何らかの手法で酸素を供給しておかないと心配です。
そしてフィルターが高額です。安価に飼育するというより本当に金魚メインで居間にきれいな水槽を設置するみたいなときに検討するとよいでしょう。
さらに外部フィルターは定期的にフィルターを停止させてろ材を取り出して飼育水で洗浄しないといけません。この手間は他のフィルターより大変です。
また金魚水槽は水草水槽と相性が悪いです。というのも金魚は祖先のフナの名残で水槽の砂を突く習性があるんです。
水草水槽にはソイルが必要なのでソイルを突くと粒が割れて崩れて、それが目詰まりして嫌気性の環境になって硫化水素の発生につながったりします。なので金魚は基本的に砂利か砂で飼育しましょう。水草水槽に金魚を入れないほうが無難です。
金魚に外部フィルターを使うときのデメリットを超えるための手法
ではデメリットがある外部フィルターを金魚に使えないのでしょうか。
いえいえそんなことはありません。ちゃんとデメリットを克服する方法は存在します。
水槽の横に置くか下に置くかをまず確認する
外部フィルターはサイフォンの原理で通水する水槽の下に設置するタイプと、モーターが水槽内に入ることでサイフォンの原理を使わなくても通水でき水槽の横に設置できる横置きタイプの二種類があります。
横置きタイプはモーターが水槽内に入るのでその分少し水槽が狭く、見た目がちょっとマイナスされますが、水槽の下に設置するタイプは水槽台が前提になってくるのでコストがかさみます。
横置きか下置きかはこの記事でも記載しておきますが、横置き対応機種から選びたいなら以下の記事もご覧ください。
水流が強すぎるを改善する
流量調節機能付きの外部フィルターを購入するか、流量を緩やかにするパーツを購入しましょう。
流量調節機能付きの外部フィルターをご紹介します。
まずは30cmキューブ水槽から45cm規格水槽におすすめの機種。
GEX メガパワー 2045は45cm水槽まで使える4000円以下で購入できる外部フィルターです。横置きできます。
流量調節機能付きで安価な外部フィルターをお探しならこの2045が候補になります。
アクアコンパクト2005は外部フィルターの老舗エーハイムから出ている45cm水槽まで使える外部フィルターです。
水槽の横に設置でき、ろ過容量は1.5LとGEXの2045の1.1Lより多くろ過力が高いです。水槽高さは29cm以上必要です。またフレーム付き水槽には使えません。太すぎてモーター部分が引っかからないのです。フレームレス水槽に使いましょう。
流量調節機能付きです。
上のエーハイムの2005と似ていますが、こちらはろ過容量が1L程度の製品です。横置きできます。
ろ過力が低いなら2005でいいじゃないかと思われるかもしれませんが、こちらは高さ25cm以上の水槽に取り付けられます。つまり25cmキューブ水槽に設置できるのです。
もちろん流量調節機能付き。
続いて45cm規格水槽から60cm規格水槽まで使えるタイプをご紹介します。
エーハイムのプロ向け超高級品超高性能外部フィルター2274です。
Wi-Fi連動機能付きでスマホで流量調整が可能となっています。90cm水槽まで対応です。横置き不可で水槽の下に設置します。
実際60cm規格水槽対応の外部フィルターで流量調整機能付きなのはこの製品くらいで、ほとんどの60cm規格水槽対応外部フィルターは流量調節パーツを利用して安価に流量を緩やかにするのがスタンダードです。
そのパーツがこちら。
ガラスのピカピカしたリリーパイプという製品でもいいのですが、割れやすいのでプラスチックで定番のこちらのナチュラルフローパイプのほうが安心です。
これは外部フィルターの吐き出し口の流速を緩やかにするパーツです。
水道に付けたホースの先端をつまむと流速が上がりますよね。じゃあ先端を広くするとどうなるか。そうです。流速が緩やかになります。
というわけで、ここからはこのパーツをつけることを前提に45cm規格水槽から60cm規格水槽まで使えるような外部フィルターをご紹介します。
なおこのナチュラルフローパイプの径と外部フィルターのホースの径が合わないときがありますが、その時は無理せずシャワーパイプを水槽ガラス面に向けるなどして流量を弱めるという方法も検討してください。
一応エーハイムの2213とテトラのVX-75には付けられます。GEXの6090にはセット付属の拡散吐出口というものがあるので、それを使えば緩やかな流れになります。以下イメージをつかむための交換パーツですが、6090のセットに最初から付いてくるので別途購入する必要はありません。下の写真の向きではなく、ひっくり返してパイプにつなげて使います。
ここから外部フィルターの紹介です。
エーハイムの定番中の定番2213です。横置き不可、水槽の下置き前提です。60cm規格水槽まで使えます。
これはろ材コンテナが一つだけなので、後述するVX-75みたいなろ材コンテナが欲しいならエココンフォートシリーズを使いましょう。呼び水もハンドルを上下させるだけで簡単にできます。
テトラのVX-75は90cm水槽まで使えるろ過力が高い外部フィルターです。水槽下置き前提です。
このフィルターの特徴はろ材コンテナが付いている点です。コンテナが3つ付いているのでそれぞれのコンテナにろ材を分けて格納できます。
すると例えばリングろ材を上からギュッと詰めてもコンテナで守られるのでろ材割れが起きにくいです。
洗う時もろ材ごとに別々に洗えるので手間が少なくて済みます。混ざってる時もネットに入れておけばいいだけなんですけど、コンテナには上記のギュッと詰めても割れないというメリットがあるのでコンテナ付きのほうがメンテナンスはしやすいでしょう。
GEXメガパワー6090は90cm水槽まで対応の外部フィルターです。横置きできる60cm規格水槽対応の数少ない外部フィルターとなっています。
酸素供給での不安を解決する
水槽への酸素供給は二つの経路が存在します。
- 水面に流れを使って水面を揺らす(再曝気効果)
- エアレーションで酸素を溶け込ませる(ガス交換)
水面付近に流れがあって、それが乱れていると再曝気と呼ばれる現象が発生して水面から水中に酸素が供給されます。
これとは別にエアーポンプでエアレーションすると酸素の少ない水中と酸素の多いエアーとの間でガス交換が行われて水中に酸素が供給されます。
これら二つの経路から外部フィルターによる水中への酸素供給を考えてみると、以下のような対応が必要と考えられます。
- 丸くない金魚:ナチュラルフローパイプが不要なので強い水流で水面を揺らせば酸素が供給される
- 丸い金魚:ナチュラルフローパイプで水面の流れと乱れは抑えられるので水面が揺れない。エアレーションが必要
もちろん不安なら丸くない金魚にエアレーションしても全く問題ありません。
エアレーションの泡が上に立ち上ることで水面付近に緩やかな流れもできてより酸素が溶け込みます。
エアレーションするためにはエアーポンプなどが必要です。
水心SSPP-3Sは流量調整機能付きでポンプの振動音をかなり抑えたモデルです。
エアレーションが強すぎて丸い金魚がフラフラするなんてときも流量を最小にすれば対応できる場合があります。
あとはエアストーン。泡が細かいほうが酸素が良く溶け込みます。
おすすめはいぶきのエアストーン。その中でも泡が細かいと言われている製品がこちら。
あとはエアーチューブです。
メンテナンスは他のフィルターより面倒を解決する【というよりやるしかない】
外部フィルターは放置しているとろ材に汚れが蓄積して流量が減少してろ過できなくなっていきます。
たまに最低でも半年に一回は蓋を開けてろ材を飼育水でゆすぐとか、ヘタヘタになったウールマットを交換するとかしましょう。
水草水槽で金魚は飼えないのか?【ちょっと立ち止まって考えてみて】
水草水槽というのは光合成をさせる必要があるので強力な照明やソイルの利用が基本的に必要です。
ソイルを使うと弱酸性の軟水になります。しかし金魚の飼育に適したpHは中性から弱アルカリ性です。
つまり水草水槽で金魚を飼育しようとするとpHが合わずに水質が悪い環境で飼育することになります。
またソイルは金魚が習性で粒を突くので粒が砕けます。すると崩れた粒が水槽の底面で蓄積して目詰まりし、酸素のない嫌気性環境ができてしまいます。
これの何が悪いかというと、硫酸塩還元細菌が嫌気性環境で働いてしまい、硫化水素が発生して魚に毒となります。
水草水槽と金魚の相性は良くないので、ちゃんとした砂利か砂を使う、ついばんで表面のコケを食べることを考えるとできれば粒が大きい砂利が適しています。
以下定番の大磯砂です。
底面ろ過をするわけでもなく、生物ろ過は外部フィルターのろ材がたくさんバクテリア定着の表面積を稼いでくれるのでそれほど厚く砂を敷く必要がありません。
60cm水槽なら厚さ1cm程度で充分です。それくらいなら金魚も砂を突けます。1cmの厚さにするには約2Lの低床が必要です。上の大磯砂なら3Lあるので十分でしょう。
もう少しカラーを入れたいならブラックなんかはどうでしょう。
黒い砂利は角がとがっていて金魚には危ないものが多いのですが、こちらは角が丸いので金魚を傷つけません。砂を突いても大丈夫。
石は基本的にpHを上げる可能性があるのですが、仮に弱アルカリになっても金魚の生育に適したpHになるだけなので水質にも問題はないでしょう。
pHが不安なら測りましょう。アクア用のメーターは以下です。
測定液でも十分ですよ。メーターより安いです。45回測れます。
上のリンクは1.5kgですが、1cm程度の厚さに敷けばいいので1kgくらいで事足ります。1.5kgタイプを購入すればいいでしょう。
まとめ【基本を踏まえて金魚に外部フィルターを使ってみるのもいいかもしれません】
今回は金魚飼育に外部フィルターを使おうという内容で解説しました。
外部フィルターでバッチリきまった水槽を作ってみるのもいいかもしれませんね。
色々構成を考えるときが楽しいんですよね!