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今回は外掛けフィルターで水草水槽はできるのかという話題に関する内容です。
基本的に外掛けフィルターはCO2が逃げやすい
水草水槽にはなんといってもCO2が不可欠です。しかしこのCO2は添加された水が空気に触れると抜けてしまいます。
詳細は以下の記事で扱っています。

CO2が大気中に放出されやすい状況は何かと言うと以下のようになります。
- CO2交換係数が高ければよくCO2が放出される
- 水中に溶けているCO2が多ければCO2はよく放出される
参考:津守 博通, 杉原 裕司, 増田 章, 風波気液界面を通しての二酸化炭素交換量の測定, 海岸工学論文集/50 巻 (2003)
ここでkLがCO2交換係数と呼ばれるCO2の交換量を左右する係数、Sが水中のCO2の溶解度、
CO2交換係数が高いのはどんなときかというと、「気体の流速が速いとき」となります。
水面を風が横切る場合を想像してください。そこに強い風が吹きました。そういうときにCO2は大気中に逃げていきます。
外掛けフィルターの吐き出し口付近を想像してください。あそこで空気に触れますよね。
しかも水が流れているので相対的に空気が流れていることになります。
そのためCO2は大気中に逃げやすくなります。
そのためやはり「CO2を大量に必要とする本格的な水草水槽」では外掛けフィルターよりは外部フィルターか水中フィルターあたりのフィルターが適しています。


水草とCO2の関係については以下の記事をご覧ください。

あるいは底面フィルターの駆動方式をエアーリフト式ではなく水中ポンプ式にしてもなんとかなる可能性があります。

とはいえCO2が全部抜けるというほどではない
上の話はあくまでもCO2が外掛けフィルターでは「抜けやすい」と言ってるだけで「ゼロになる」とは言っていません。
そのためCO2が漏れてもいいなら外掛けフィルターでもCO2添加は可能です。
多少無駄になってもいいなら多めに添加することで水草に十分なCO2量を確保できると思います。
ただCO2もタダではないので、できれば水中フィルターか外部フィルターをおすすめします。


外掛けフィルターで水草を育成したいなら陰性水草がおすすめ
CO2が漏れるのが悪いならCO2がそれほど必要でない水草にするというのも解決策の一つです。
陰性水草と呼ばれるアヌビアスやミクロソリウムの仲間、バリスネリア系などの水草はCO2添加量が少なくても生育します。
その分成長もゆっくりなものが多いのですが、外掛けフィルターで無理なく育てることができますよ。
バリスネリアだけは底砂に植えないといけないのですが、大磯砂でも生育するので特に気にする必要はありません。
アヌビアスとミクロソリウムにいたっては、活着生があるので植える必要もなく、底砂の上にポンと置いておくだけで維持できます。
大きい水槽だと無駄になる量が見過ごせなくなる【45cmまでの水槽に使おう】
60cm規格水槽くらいの水中に一定濃度のCO2を維持しようとすると、それなりにCO2を添加しないといけません。
それが外掛けフィルターで無駄になることを考えると、60cm規格水槽レベルの水量の水槽には外掛けフィルターと多めのCO2添加の組み合わせはあまりよくありません。
ギリギリ運営できるのは45cm規格水槽か30cmキューブ水槽くらいまででしょう。
無駄になる量を把握するためにCO2を測ろう
CO2濃度が測れないとCO2が多すぎてCO2中毒になったり、少なすぎて水草の生育が悪くなったりします。

簡単にでいいのでだいたいの量がつかめるまで定期的にCO2濃度を測りましょう。
まとめ【外掛けフィルターでも水草水槽はできないことはないが、結局外部フィルターを使ったほうが幸せになれる】
今回は外掛けフィルターで水草水槽はできるのかという話題を解説しました。
できないことはないけど、CO2を余計に添加しないといけないので、日々のランニングコストを考えると水中フィルターか外部フィルターを最初から使ったほうが無難です。

「安価にメンテンス性もよく」運営したいなら水中フィルターにしましょう