ネオンテトラとグッピーの混泳【pHを中性付近に維持するお世話を】

2025年9月9日2025年11月8日

今回はネオンテトラとグッピーの混泳について解説します。

どちらも入門的な魚ですが、混泳するときに考慮したほうがいいことなどを知っておけばよりうまく混泳させることができると思います。

ネオンテトラとグッピーの基本情報

そもそも何匹飼える？

どちらも小型種なので、「体長1cmに飼育水1L」という基準で一匹2cmとして2L程度必要と考えます。体長と必要な飼育水の量は以下の記事をご覧ください。

水槽	サイズ	水量
30cmキューブ水槽	30×30×30cm	約22〜24L
45cm規格水槽	45×27×30cm	約29～31L
60cm規格水槽	60×30×36cm	約59L

だいたい30cmキューブ水槽なら12匹、45cm規格水槽なら15匹、60cm規格水槽なら30匹くらい合計で飼えると思います。

より過密に飼育したいなら

より過密に飼育して群泳を楽しみたいならフィルターを強力なものに変えてください。30cmキューブ水槽と45cm規格水槽なら以下の記事で色々なフィルターを扱っています。過密飼育ならここで紹介されているフィルターのうち、外部フィルター以外のフィルターはワンランク上の水量に対応したものが良いでしょう。ロカボーイSで良いところをロカボーイMにするとかそういうことです。

60cm規格水槽向けのフィルターも解説しているので以下の記事もご覧ください。

ただし硝酸塩は普通に飼育するより高速で蓄積されていきますし、硝化によるpHの低下も速いです。

水換え頻度を速くする必要があるときもあるので、水換え頻度について解説した以下の記事もご覧ください。

またどんなに過密でも「一匹1L」を超えない量を飼育しましょう。

30cmキューブ水槽なら23匹、45cm規格水槽なら30匹、60cm規格水槽なら60匹。どんなに頑張ってもこれを超えるとうまくいかない可能性が高いです。

「1匹1L」説については以下の記事をご覧ください。メダカとグッピーとネオンテトラは体長が同じくらいなので同じような理屈が通用すると思います。

ネオンテトラ

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水温：20℃〜28℃
pH：弱酸性〜中性

通常は26℃くらいのオートヒーターで十分飼えます。

同じ小型カラシンであるカージナルテトラの飼育方法が通用しますので、カージナルテトラの飼育法を解説した以下の記事もご覧ください。

グッピー

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水温：20℃〜28℃
pH：中性〜弱アルカリ性

ヒーターは26℃固定のオートヒーターで十分です。

グッピーの水温に関しては以下の記事も参考にしてみてください。

グッピーの飼育全般の注意点は以下の記事も参考にしてみてください。

グッピーの繁殖に関しては以下の記事を参考にしてみてください。

ネオンテトラとグッピーの混泳

ネオンテトラとグッピーは基本的に温和な種同士なので混泳させることができます。

ただいくつか注意点があるのでそれを解説していきます。

一番重要なのはpH

グッピーの適正pHが中性〜弱アルカリ性で、ネオンテトラは弱酸性〜中性なので、どちらもうまく飼育できるpHは「中性」となります。

水槽のpHが変動する要因は色々あります。それについては以下の記事で色々なpHの変動要因について解説しています。

ただし主なpHの変動要因は「硝化」によるpHの低下です。硝酸イオンとpHについて解説した以下の記事もご覧ください。

つまり普通に飼育して生物ろ過がうまくいっている水槽になるとエサを与えるたびにpHが徐々に下がる水槽になります。

つまり普通に飼育していると水槽は弱酸性になります。

なので例えば水換えをサボって1週間に一回のペースを2週間に一回とかに伸ばすとpHが下がりすぎてグッピーに良くないです。

ただ、石などでpHを強制的に上げる方法を以前グッピーで試しましたが、硬度が合わないのか、グッピーは徐々に減りました。

普通に何も入れずに週一回ちゃんと水換えした水槽のほうがグッピーの生存率が高かったです。

そのためpHの維持はとにかく「水換えをサボらずに週一回やること」です。

もし過密飼育などをするときは水換えのペースを気にする必要があるので以下の水換え頻度について書いた記事もご覧ください。

また生物ろ過そのものの詳細な解説をした以下の記事も参考にしてみてください。

底砂は何が良い？

底砂もpHの関係から自ずと適切なものが導かれます。

底砂の一つであるソイルにはpHを上げるものと下げるものがあります。

pHを下げるソイルについては以下の記事をご覧ください。

pHを上げるソイルについては以下の記事をご覧ください。

どちらにせよ中性から外れたpHに維持する能力があるので、ネオンテトラとグッピーの混泳には向きません。

大磯砂とか田砂といったpHにあまり影響がない底砂を選択すると良いでしょう。

大磯砂と田砂の量に関しては1cm程度に敷くとして以下のようになります。

30cmキューブ水槽：0.9L
45cm規格水槽：1.2L
60cm規格水槽：1.8L

大磯砂と田砂の比重が1kgあたり約0.6Lなので重さで言うと1cm厚に敷く場合以下のように計算できます。

30cmキューブ水槽：1.5kg
45cm規格水槽：2kg
60cm規格水槽：3kg

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大磯砂とか田砂の水槽の水草に関しては、陰性水草でリセット不要の水槽の作り方に関する以下の記事もご覧ください。これなら底砂の高さがいらないので、投入する底砂の量も削減できます。

水温は何℃がいい？

どちらも20℃から28℃程度が適温なので、26℃自動固定の熱帯魚用のオートヒーターで十分です。

30cmキューブ水槽と45cm規格水槽なら以下のSH120がおすすめ。我が家もSHシリーズを使っていますがとくに問題ありません。

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60cm規格水槽なら以下のSH160がおすすめ。

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夏場にヒーターの電気代がもったいないからヒーター無しにしたいところなんですけど、白点病の増殖が止まる水温が25℃以上なので、26℃以上を保つために夏でもヒーターを入れておいたほうがいいでしょう。夏のヒーターに関しては以下の記事もご覧ください。

逆に夏場は高水温になりがちなので、室温30℃までなら水槽用冷却ファン、それ以上の室温なら水槽用クーラーや人間用のクーラーで部屋ごと冷やすことになります。水槽の冷却方法に関しては以下の記事をご覧ください。

電気代が気になると思いますが、水槽用クーラーの電気代と人間用のクーラーで部屋ごと冷やしたときの電気代は以下の記事をご覧ください。

真夏はクーラーが必要ですが、気温が徐々に上がる、下がる季節である春と秋は冷却ファンが活躍します。

30cmキューブ水槽までのサイズならコトブキの104が良いでしょう。

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60cm規格水槽までならコトブキの204が良いでしょう。

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エサは同じものでいいの？

エサは同じもので良いです。以下の記事ではグッピーとメダカのエサについて書いています。

上の記事でも書いていますが、基本的に熱帯魚用のエサの構成は魚粉と虫の粉末と小麦粉です。

なので基本的に熱帯魚用のエサで浮くものならネオンテトラとグッピーは育ちます。

ただしグッピーをたくさん繁殖させたいときはメスの増体効果が強いグッピー専用のエサを与えるとメスが大きく育って卵をたくさん作るのでグッピーが増えやすくなります。

以下ネオンテトラとグッピーの混泳のときに使うと良いエサです。

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まずGEXのパックDEフレーク。これは我が家でも使っていたことがありましたけどグッピーでもネオンテトラでも普通に育ちましたね。グッピー・テトラの主食とあるようにどっちにも使えます。

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次がff num03。これは熱帯魚通販大手のcharmで使っているエサです。パッケージにグッピーが描かれているのでグッピーにも使えるのは明白でしょう。

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最後がメタボフード。これは高タンパク・高脂質のグッピーの増体効果が高い高級フードです。ネオンテトラも食べられます。

水流の注意点

グッピーはオスのヒラヒラした尾びれを見ればわかるように水流が強いと尾びれが振り回されて体力を消耗して弱ります。

グッピーと水流に関しては以下の記事で解説しています。

外部フィルターと水中フィルター以外なら心配ありませんが、この二種類を利用する場合は上の記事を参考に水流を弱める工夫があったほうがいいでしょう。

混泳は100%成功するわけではない

見も蓋も無い話ですが、グッピーとネオンテトラの混泳は100%うまくいくわけではありません。

どちらの種もたくさん飼育すればその中には気性が粗い個体は出てきます。そういう個体が他の魚をいじめることがありえます。

グッピーなら個体間の体長がそろうように飼育するのが基本です。じゃないと大きい個体が小さい個体をいじめるからです。

その矛先がネオンテトラに向かうこともあり得ます。その場合はいじめる個体を隔離するなどの処置が必要になる場合もあることを覚えておきましょう。

日々のお世話

特にネオンテトラとグッピーの混泳で必要になるメンテナンス機器はないです。普通の熱帯魚のお世話をしましょう。週一回1/3量の水換えで十分維持できます。

水換えの基本に関しては以下の記事をご覧ください。

プロホースとスクレイパーくらいは準備しましょう。

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スクレイパーはプラスチック製のガラスを傷つけないフレックスのものを私は愛用しています。

カルキ抜きも忘れずに。我が家ではエーハイムのものを使っています。高級ですがエラ保護成分入りでより魚に安心して使えます。

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まとめ【グッピーとネオンテトラの混泳方法】

今回はネオンテトラとグッピーの混泳について解説しました。

特にpHについて気にかけておかないと中性から外れてグッピーがまずいことになりがちなので注意しましょう。

グッピー専用ソイルなどはアルカリ寄りになるので使うならpHをよく確認して慎重に使ってください