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今回は水槽のフィルターを夜止めるとどうなるのかという話をします。
外掛けフィルターの吐き出し水が水面に落ちるとチョロチョロと音がします。上部フィルターでも同様です。
投げ込みフィルターやスポンジフィルターを使っていればエアーポンプの作動音が気になります。
外部フィルターや水中フィルターも無音ではありません。比較的低騒音ではありますが。
なので特に寝るとき、フィルターを止めて静かな環境で眠りたいと考えるかもしれません。
では夜フィルターを止めることに対して何かデメリットはないのか。実はあります。
結論としては「夜も止めないほうがいい」となります。
その理由と対策をこれからお話します。
フィルターに住むろ過バクテリアは好気性微生物です。
つまり活動に酸素を必要とします。
フィルターを止めるということは静音性を高めたいわけですから当然ながらエアレーションも止めますよね。うるさいですから。
するとフィルターの中のろ過バクテリアは酸素が供給されなくなります。それでもフィルターを使用して水面付近に流れがあれば再曝気という効果で酸素が供給されるのですが、フィルターが止まるとそれも止まってしまって、フィルター内に残った水の酸素を使い果たすと酸素が足りなくなります。
するとバクテリアの増殖が止まったり、最悪バクテリアが死んでしまいます。
するとバクテリアをまた増やさないことには生物ろ過がうまく回らなくなり、ろ過が不安定になります。
バクテリアは簡単に増えないので結構慎重に対策してやっと増えるような存在です。
それが毎晩フィルターを止めることで不安定な状態になるのはよくありません。
上でフィルターを止めると酸素が水中から少なくなるという話をしました。
騒音対策でエアレーションを止めると酸素は供給されなくなりますし、フィルターを止めることで再曝気による酸素供給も無くなります。
すると水中に酸素を供給するものがなくなるので生体は酸欠になりやすくなります。
上の記事でもやったのですが、水草を入れている場合は夜間は光合成が止まるので水草は呼吸のみするようになります。
すると水中の酸素は「魚」「ろ過バクテリア」「水草」という三者によって消費されます。昼間は光合成のために「魚」「ろ過バクテリア」だけだったのに「水草」が酸素の消費者として登場してしまうのです。
そこをエアレーションとかフィルターによる再曝気によって酸素が減らないようにするのですが、騒音対策でフィルターとエアレーションを止めてしまうと酸素が足りなくなりがちです。
朝起きたら魚が鼻上げしている、油膜が出るみたいなことになりやすいのです。酸素が足りないからです。
というわけでバクテリアへのダメージと生体の酸欠という2つの点でフィルターやエアレーションを騒音対策で止めるのはおすすめしません。
寝室に水槽を置きたいという気持ちはよくわかります。実際我が家でも寝室に2本水槽を設置しています。
そこで色々試行錯誤して「なんとかこうすれば眠れる」という状態にしてきました。
確かにこれから言う対策でも気になるのは気になります。やっぱりうるさいという方もいるでしょう。
ただ何もしないよりは多少静音になる方法はありますので、参考にしてみてください。
エアーポンプは一番の騒音源です。色々なエアーポンプを試しましたが、枕元に設置して眠れたのは水作の「水心」だけです。
ニッソーのMUTEシリーズも試しました。
確かに抜群の静音性なのですが、しばらく使っていると泡が「ポコンポコン」と出るようになり、それが睡眠を妨げてしまいました。逆流防止弁を外すと収まるのですが、月一回くらいこのポコンポコン→逆流防止弁外すというタイミングだけ夜中に起きないといけないので、やはり完全ではないんですよね。フィルターを掃除したりすればまた戻るのですがね。
というわけで結局水心に戻ってくるんですよ。多少音はするのですが、他社のエアーポンプより圧倒的に眠りを妨げないレベルになります。
SSPP-3Sはエア量調整機能付きなので最大出力にすると眠れないうるささになるのですが、中間から最低出力にすれば眠れました。
エアーポンプを夜中に止めてもバクテリアと魚に酸欠ダメージを与えないためには水面付近に流れが必要です。再曝気を促せば最低限水中には酸素が供給されます。
では静音性の高いフィルターとは何か。
「外部フィルター」か「水中フィルター」がおすすめです。「水中フィルター駆動の底面フィルター」でもいいです。
外部フィルターと水中フィルターは水中ポンプ駆動でかつ吐き出し水が水面に落ちないで水中に放出されます。
これによってモーター駆動によるエアーポンプ以上の静音性が得られ、水面に吐き出し水が落ちないのでチョロチョロという落下音が無くなります。
吐き出し水は水面付近に放出するようにします。再曝気を促すわけです。
同じことが「水中フィルター駆動の底面フィルター」にも言えます。
外部フィルターや水中フィルターのおすすめは以下の記事を参考にしてみてください。水槽サイズ別に解説してあります。
私は寝室の枕元に水槽を設置しているわけですが、色々外部フィルターにしたりしてもまだ「作動音が気になる」という気持ちもわかります。慣れればいいという意見もありますが、気になりだすとほんとにわずかな音でも気になるんですよね。
上のエアーポンプと静音フィルターの組み合わせでもまだうるさいときに何かできる対策はないのか。
私が考えるのは「水槽を枕元から離した位置に設置する」「フィルターと枕元に何か家具を置く」という対策です。
また、音の大きさは距離の対数に比例して小さくなっていきます。(距離×2倍で−6dB)
(1) PATLITE, <技術豆知識>音圧と、距離による音圧の減衰について教えてください。
(1)によると音の大きさのイメージは以下のようになります。
例えばフィルターの音が40dBとか30dBだったとします。そして枕元と水槽の距離が50cmだったとします。
この距離を2mにすれば12dB程度音が減衰するので1段階以上静音になります。
枕元の頭のすぐ上に設置している水槽を例えばベッドの足元の位置に移動させるだけでかなり静音になると思います。
また私が外部フィルターの音対策でやっているのが、フィルターと枕元の間に家具を置いて家具に音を吸収してもらってフィルターの音を減衰させる方法です。
外部フィルターなら家具を挟んだ向こう側にフィルターを置く、水中フィルターなら水槽と枕元の間に家具を置く。すると結構静音になります。
まあ完全に気にならなくなるかと言えばこれでもまだ気になる場合もありますが、多少マシになる方法としてご紹介してみました。
今回は水槽のフィルターを騒音対策で夜止めるとどうなるかという話をしました。
バクテリアと生体にあんまり良くないので、できれば止めずに夜の間もフィルターを稼働させておいたほうが無難です。
もうどうしても無理なら寝室ではない場所に水槽を置きましょう