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今回は60cm規格水槽で底面フィルターを使いたいというときのガイドとなるような解説をしようと思います。
60cm水槽で底面フィルターは使えるのか
60cm規格水槽でも十分底面フィルターは機能します。
底面フィルターは底砂全体がろ材となるので水槽底面積が増えればそれだけろ材の量も増え、ろ過力も上がるので60cm水槽でも底面フィルターは機能します。
ただ砂の厚みはそこそこ必要です。
2〜4cm程度が良いとされています。水作 底面フィルター ボトムフィルター M 45~60cm水槽用
60cm規格水槽の高さが36cmなので、3cmの厚みに敷くとするとプレートの厚みが2cmくらいとして遊泳スペースの高さは最大でも30〜31cmくらいになります。
水槽 | サイズ | 水量 |
30cmキューブ水槽 | 30×30×30cm | 約22〜24L |
45cm規格水槽 | 45×27×30cm | 約29~31L |
60cm規格水槽 | 60×30×36cm | 約59L |
セッティング方法などは他のアクアリストの動画などを参考にしてみてください。特に難しいことは無いです。フィルターを組み立てて水槽に入れて、底砂をフィルターの上に敷いてエアーポンプを稼働させればいいだけです。
底面フィルターのメリット
底面フィルターのメリットは以下となります。
- 比較的安価
- ろ過力は十分
- 水草水槽に使えなくもない
この他に特にレッドビーシュリンプなどのエビ類の育成で稚エビがフィルターの吸い込み口に吸い込まれないというメリットもあります。吸い込み口が底砂全体なので吸い込まれるということがないんですね。
比較的安価
比較的安価というのはどういうことかと言うと、フィルター本体は確かに安価です。1000円以下で60cm水槽タイプも購入できます。
ただろ材に底砂を使うので底砂に何を選択するかによってトータルの費用が変わってきます。
まずどのくらいの底砂が必要なのかからお話します。主な底面フィルター向け底砂は「大磯砂」と「ソイル」です。3cmの厚さに敷くとします。
水槽名 | 大磯砂 | ソイル |
30cmキューブ水槽 | 4.5kg, 2.7L | 2.5kg, 2.7L |
45cm規格水槽 | 6.1kg, 3.6L | 3.4kg, 3.6L |
60cm規格水槽 | 9.1kg, 5.4L | 5.1kg, 5.4L |
詳しい計算は以下の記事をご覧ください。
例えば60cm水槽で大磯砂を使った場合。10kgあれば足りるでしょう。
charm楽天市場店の価格では2,140円となっています。フィルターが1000円程度で入手できても砂と合わせると3000円弱になる計算です。
60cm水槽でソイルを利用した場合。標準的な吸着系ソイルを使うと仮定します。5.4Lなので6Lくらいあれば足りるでしょう。
charm楽天市場店の価格は1,890円となっています。やはり大磯砂同様に底面フィルターとセットで購入すると3000円近い出費になります。
このように底面フィルターと底砂をセットで考えると3000円程度の出費になります。さらに1000円程度のエアーポンプを足すと4000円くらいになります。
外部フィルターよりは遥かに安価ですが、外掛けフィルターや水中フィルターで60cm水槽対応のものもあるので、それらと同程度か高価となります。
普通の水草水槽でない水槽の場合は外掛けフィルター、水草水槽の場合は水中フィルターを使うというのもおすすめです。
ろ過力は十分
底砂全体がろ材になるのでろ過力は十分です。
ただし硝酸イオンなどは蓄積していくので水換えはちゃんとやりましょう。
色々読むのが面倒な場合はこちらだけでも。
水草水槽に使えなくもない
底面フィルターで水草水槽をする方もいます。
エアーリフト式ではエアレーションの関係でCO2が抜けてしまうので、水中ポンプ駆動式か、水中フィルター連結で対応します。
底面フィルターで水草水槽をする場合、根が底砂に張ります。それが設置2年くらいで目詰まりの原因になるので、そのタイミングで水槽リセットが必要です。
まあソイルの場合は1年くらいでどのみち底砂を全部出す必要がありますし、大磯砂でも2年に一回は全洗いしたほうがいいでしょう。それほどデメリットではないと思います。
底面フィルターのデメリット
底面フィルターのデメリットもお伝えします。
- 稚魚の育成には向かない
- ソイルではメンテナンスはほぼ不可能
稚魚の育成には向かない
主にコリドラスやメダカの稚魚育成なんかでブラインシュリンプやアルテミア100を利用する場合、底に溜まったブラインシュリンプなどを食べてもらうことになるので、底面フィルターとは相性が悪いです。
私はベアタンクにスポンジフィルターを使ってコリドラスの稚魚育成をしています。
底面フィルターだとソイルや大磯砂の隙間にブラインシュリンプが入り込んで全く食べられなくなります。
ソイルではメンテナンスがほぼ不可能
ソイルを使う場合大磯砂のようにプロホースなどでガサゴソと底砂の中の汚れを吸い出せません。
ソイルでガサゴソやるとソイルが崩れて詰まり、嫌気性空間ができやすくなり、ろ過力の低下と硫化水素の発生の可能性が高まります。嫌気性空間では硫酸塩還元細菌が働いて硫化水素ができやすくなります。
また生物ろ過の要である硝化に関する細菌は酸素を利用して硝化を行うので、嫌気性空間では生物ろ過の性質も下がります。ソイルが崩れると良いことがほとんどありません。生物ろ過に関しては以下の記事をご覧ください。
そのため基本的にソイルで底面フィルターを使うとソイルにはゴミやバクテリアの塊みたいなものがどんどん蓄積されていきます。
それらは過剰蓄積で害となるので、ソイルの交換時期である設置後1年くらいで水槽をリセットして底砂を全部入れ替える必要があります。
このタイミングで取り出したソイルをガラガラと洗ってゴミと崩れたソイルを除去して再び水槽に入れることも可能ですが、ソイルの持つイオン交換能力やpHの緩衝作用は失われます。弱酸性の軟水には維持できなくなるということです。
バクテリアは住み着くのでまさしく底面フィルターの生物ろ過のための単なるろ材としてなら使えると思われます。
まあお好みで使い方を決めればいいと思います。水草水槽をやっていないならアリかもしれませんね。
ただし次の一年間またゴミがずっと底砂に溜まり続けるのが若干不安です。イオン交換の性質などで有害なイオンを吸着してくれていたのがその能力が無くなって、あまり良くない物質が水換えくらいでしか排出できないとなると魚の健康としては微妙と言えそうです。
ゴミ(水槽内の汚れなど)が室内(水槽内)にあるのにずっと換気(水換え)だけで臭いを我慢しようみたいな話になってしまいます。それまでは脱臭フィルター(イオン交換能力)で臭いを抑えていたのに、それが1年で使えなくなってしまうみたいな。
一番大事なのはゴミをゴミ収集の日に室外に運び出すことですよね。ゴミ出しというのがプロホースなどで汚れを吸い出すことなのです。
60cm水槽おすすめの底面フィルター
60cm水槽おすすめの底面フィルターを「水草水槽以外で使う」「水草水槽で使う」という2つの場合でご紹介します。
水草水槽以外で使う
水草水槽でないならエアーリフト式で安価に底面フィルターを使えば良いです。60cm水槽用の底面フィルターをご紹介します。
底面フィルターは構造が単純なので大差ないと思います。見た目でピンときたものを購入しましょう。
おすすめのエアーポンプは以下となります。水作の水心です。
我が家でも使っているエアーポンプで静音性は他のメーカーのものより高いです。
流石に物に触れるとガタガタ音がしますが、吊るすとか安定した台の上などに設置すれば音はあまり出ないです。
なお寝室で使うときは流石に音が気になるので、そのときは水中フィルターと連結したりしてエアーリフト式ではない方式にするといいです。メーカーをそろえないといけないので購入前に以下の記事で確認してください。
また水草水槽でない環境で水中フィルターとの連結をしたりすると酸素を供給する水草の不足で油膜が発生しやすくなります。静音性の高いエアーポンプでエアレーションしても良いですが、一番簡単なのは水中フィルターの吐き出し口の高さを拡張ユニットなどで水面ギリギリまでもってきて水面付近に流れを作ることです。
水中フィルターとの連結をする場合の拡張ユニットは以下があります。
水作の場合最初からスペースパワーフィットプラスMを買うのもいいでしょう。
GEXのコーナー パワーフィルター1を2にする追加ユニットは見当たらなかったので最初から2を買うしかないようです。
また高さ調節できる水中ポンプ駆動の底面フィルターもおすすめです。
水草水槽で使う
エアーリフト式ではCO2が抜けていくので水中ポンプ駆動か水中フィルターとの連結をするといいでしょう。
魚別おすすめソイル
基本的に大磯砂を使う場合は通常の熱帯魚の飼育方法でよいです。
上の記事はカージナルテトラの飼い方に関するものですが、基本的な熱帯魚の飼育方法を網羅しています。よろしければご覧ください。
大磯砂を使って底面フィルターを使うときはグッピーや小型カラシン、コリドラスなどが飼育可能です。
その他の熱帯魚ならcharm楽天市場店でお求めください。(charm楽天市場店)
ここからはソイルについて解説します。
ソイルには様々な種類があり、魚の種類によって向いている製品があります。なおソイルの基本的な性質は以下をご覧ください。
エビ向けソイル
ビーシュリンプなどには専用のソイルを使用し、効果が切れたら定期的にソイルをリセットするような管理が向いています。
レッドビーサンドは「シュリンプ飼育に最適なpH6.5、総硬度5~6を維持し、シュリンプ飼育が容易に行えます。」と商品説明にあります。
ソイルには水草向けに作られているものもあるので、それをエビに使えるか考えるより最初からエビ向けのソイルを使ったほうが失敗しにくいでしょう。
ラスボラ・アピスト・ベタなど
ラスボラ・アピスト・ベタなどは低pHのほうが良いと言われています。
ただ極端にpHを下げなくても良い種類と極端に下げたほうがよい種類がいます。
pH6くらいでよい種とpH5くらいがよい種がいるということです。
pH5くらいが良い種をまずご紹介して、それ以外はpH6くらいが目安と考えるといいかもしれません。
必ず導入前にその魚の適切なpHを調べてからソイルを選択してください。アピストに関しては特にpHが種で大きく違うので注意が必要です。
アピストグラマ・エリザベサエはpH5くらいを好みます。
ラスボラ・カロクロマはpH5くらいを好みます。
これらの種向けのソイルは以下となります。
リーフプロソイルpHダウンはpHを4.5〜5.5程度に下げて維持する性能があるのでpH5程度を好む魚に向いています。
ただ上で挙げた二種は飼育難易度が相当高いので飼育スキルを磨いてから挑戦したほうが色々とよいでしょう。特にラスボラ・カロクロマは普通の飼育方法では飼えないので注意が必要です。亜硝酸及び硝酸塩の検出が0に近い環境を維持するのが必要で、普通のろ過をして水換えするような方法では飼育不可能です。
これ以外のラスボラ・アピスト・ベタはpH6くらいに下げる普通のソイルを使うと良いでしょう。
プラチナソイルブラウンはpHを6.06くらいに維持する性能があるので、中性よりは低いくらいのpHにしたい場合は良いでしょう。以下アクアリストの検証動画です。
例えばアピストの中でも入門種のアピストグラマ・アガシジィはpH6.0〜6.5くらいを好むのでこのソイルで合っていると思われます。
普通のベタもpH6くらいで飼えます。ベタは弱酸性から中性が適したpHなので普通の中性の水道水でも飼えますが、水道水のpHがアルカリ寄りになっているような場合はソイルでちょっと弱酸性にしてあげると良いでしょう。
グッピー・プラティ
この二種は中性から弱アルカリの水質を好むのでソイルを使いたい場合はグッピー用のソイルを使うと良いでしょう。
ブルカミアGは弱アルカリをキープしてくれるソイルになります。グッピーをソイルで底面フィルターで飼育したいというときに良いでしょう。
カラシン・ラスボラの「カロクロマ」以外
ネオンテトラやカージナルテトラ、ラスボラの「カロクロマ」以外の種類は弱酸性(pH6.0くらい)で飼育できるのでプラチナソイルブラウンノーマルあたりが良いと思われます。
まとめ【60cm水槽で底面フィルターを使う方法を解説しました】
今回は60cm規格水槽で底面フィルターを使う方法や魚別のおすすめのソイルなどをご紹介しました。
底面フィルターでも60cmで魚を飼育できるので、やってみたいときは参考にしてみてください。

水槽内はろ過槽が主張しないので割とスッキリします