カージナルテトラの飼い方入門

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今回はカージナルテトラの飼育からアクアリウムに入門しようという方のための解説です。

カージナルテトラの初心者向けの飼育方法中心の解説ですが、これは熱帯魚飼育全般の基本でもあります。

熱帯魚飼育全般のイメージがつかめるようになれば他の魚にも応用できますし、カージナルテトラは比較的飼育しやすいのでカージナルテトラだけとりあえず飼ってみようというのでもいいですね。

カージナルテトラの飼育を学ぶことでアクアリウムの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

生き物を飼う以上、それなりに覚えることはあるけど頑張って読んでみてね!

カージナルテトラとネオンテトラの違い

ネオンテトラという魚はご存じの方が多いかもしれません。

赤と青の魚でしょう?

でもカージナルテトラも赤と青です。この違いはどこからくるのでしょうか?

違いは赤のラインが体の下半分全体に入っているのがカージナルテトラ、赤のラインが体の半分くらいまで入っているのがネオンテトラです。

上の広告の写真もほとんど見わけがつかないですよね。

お値段はカージナルテトラのほうがちょっとお高い。

でも私の経験上、カージナルテトラのほうが長生きする場合が多いです。

どちらも似たような「カラシン」という種類の熱帯魚なので、飼育方法に特に違いはありません。

ちなみにカージナルテトラの寿命は2年から3年です。

ワイルドとブリード

カージナルテトラを購入しようとすると「ワイルド」と「ブリード」という区分けがされています。

ワイルドはブラジルやコロンビアなどの野生種を捕獲したもの、ブリードは世界中のどこかのブリーダーと呼ばれる人たちが繁殖・育成したものという違いがあります。

ブリードのほうが一度人の手で育つことに慣れているため、人工的な環境に移しても慣れやすく、初心者の方はブリードを選ぶとよいでしょう。

ワイルドのほうが色が良い場合があったりしますが、ブリードでもきれいですし、初心者の方はブリードからカージナルテトラの飼育に入門したほうが無難です。

ワイルドだから飼えないというほどの難易度ではありません

混泳は可能か

カージナルテトラはおとなしい魚なので他の魚との混泳は可能です。

グッピーや小型のコイ(ラスボラなど)との混泳ができます。

コリドラスもおすすめです。コリドラスはほとんどがおとなしい種類なのでどれを選んでも混泳できるというメリットがあります。

カラシンや小型のコイとひとくくりにしても、その種類の中で縄張りを主張する魚も結構いますし、そうなるとカージナルテトラが水槽の隅に追いやられてかわいそうなことになります。

新しいカージナルテトラ以外の魚を導入するときは、万が一いじめられてもその新しい魚を隔離できるような別水槽を準備しておくくらいの気持ちが必要です。

またカージナルテトラは小さい魚なのでディスカスとか肉食魚(スネークヘッド)などと混泳はできません。食べられてしまいます。

相性は結構シビアなので、やってみないとわからないようなところがあります

水槽は何を選ぶか

カージナルテトラを飼育するなら30cmキューブ水槽か45cm規格水槽、60cm規格水槽の3つがおすすめです。

これらは流通量も多く、入手しやすく、それでいてそれなりに十分な水量を確保できます。

初心者ならこの3つから選ぶといいよ

以下はそれぞれの水槽サイズと水量目安、飼育可能なカージナルテトラの数です。飼育可能数は1Lで1cmの法則から算出しました。カージナルテトラは1匹2cmとしました。

水槽サイズ水量カージナルテトラ
許容量
30cmキューブ水槽30×30×30cm約25L13匹
45cm規格水槽45×27×30cm約29L15匹
60cm規格水槽60×30×36cm約59L30匹

30cmキューブ水槽

キューブと名がついているように、立方体のようなキューブ型の水槽です。

価格は2000円くらいから入手できます。透明度を強化して、ガラス結合用のシリコン部分をきれいに整えたものになると価格は上がります。

2000円程度の水槽でも十分透明ですし、シリコン部も水が漏れないですし、入門用なら安いもので十分と思われます。私は2000円程度のものを数年使っています。

縦横30cmの空間があればよいので部屋に設置しやすいのもメリットです。

ただし25L程度水が入るので合計の重さは30kgを超え、石などを設置すれば40kg程度になります。

ちゃんと耐荷重が高い台が必要です。乗せるための台の耐荷重をよく確認してから設置しましょう。

専用の水槽台も販売されているので、そういうものを使うという手もあります。

コトブキ工芸の水槽台なら100kgまで耐荷重があるので安心です。水槽台の下に外部フィルターやアクア用品などを収納するスペースもあるので、本格的なアクアリウムも可能となっています。

ただしこの台ですが、どう考えても地震には弱いです。ちゃんと壁などに固定する必要があります。

45cm規格水槽用のもう少し高さが無い台に載せたほうが地震には強いでしょう。ただそれでも安定した家具にひもで固定するとかの工夫は必要です。

45cm規格水槽

45cm規格水槽になると魚が伸び伸び泳ぐ姿が楽しめます。

30cmキューブ水槽より15cm長い部分ができるので、その分魚が泳ぎやすいのです。30cmキューブ水槽だとちょっと泳ぐとすぐガラスの壁にぶつかってしまうのです。

とはいえカージナルテトラは小さいのであまり気にしなくてもかまいません

45cm規格水槽には「オールガラス水槽(フレームレス水槽)」と「フレーム付き水槽」が存在します。フレーム付き水槽のほうが若干大きいので、台を選ぶときに注意しましょう。

フレーム付き水槽というのはガラス同士をシリコンで結合させてある状態でさらにそこにプレスチック性のフレームで縁を固定して頑丈に作っている水槽です。この縁が無いものがオールガラス水槽です。

オールガラス水槽でも強度的に問題はありません。

ただし上部フィルターを乗せる場合はフレーム付きが前提になっているので、上部フィルターを使いたいなら頑丈なフレーム付き水槽を選ぶことになります。

ただ、上部フィルターを使わずに魚を飼育することは可能です。外部フィルターや外掛けフィルターでもろ過は十分できるので見た目のきれいなオールガラス水槽を検討してみたほうがいいかもしれません。

水槽台は例えば以下のようなものがあります。

60cm規格水槽

60cm規格水槽は本格的なアクアリウムをするなら選択肢に入る水槽です。

水槽のサイズが大きいので様々な熱帯魚を飼育することができます。これも45cm規格水槽同様フレーム付きと無しが存在します。

水槽台は以下のようなものがあります。

たくさん飼いたいなら選択肢に入りますが、水換えするときのバケツは重いです

ヒーターは何を選ぶか

熱帯魚にはヒーターが必要です。気温が低い春・秋・冬はもちろんのこと、夏も必要です。

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カージナルテトラの適温は20℃~28℃です。

気温の低い春・秋・冬ではヒーターが無いとこの適温を維持できません。

急激な水温の変化にも弱いです。2℃以上の急激な変動は避けましょう

ヒーターには設定温度が固定されている価格が抑えられた「オートヒーター」と少し価格が高い「温度可変式ヒーター」があります。

入門用ならオートヒーターで充分です。熱帯魚用のオートヒーターは26℃固定の場合が多いのでカージナルテトラの飼育にピッタリです。

温度可変式ヒーターのメリットは病気の治療などで高水温にしたほうが治療効果が出やすい場合があったり、コリドラスの繁殖を狙うときに低水温にしたほうが産卵を誘発しやすいなどの理由で水温を下げたりする場合などで重宝するというものです。

カージナルテトラを普通に飼育するならオートヒーターが良いでしょう。

ただしオートヒーターには「出力」が違うものが複数存在します。

80W出力とか120W出力とか色々なラインナップが存在します。

例えばものすごく大きな水槽をあまり温まらない出力の小さなヒーターで長時間温める場合を想像してみてください。

いつまでたっても温まらないですよね。

温める力が冷やす力より小さいわけだからね

つまり水槽サイズが大きくなればそれに見合った出力の高いヒーターが必要です。

各ヒーターで「何リットルまで対応」と表記がされているのでそれを守って、水槽サイズに適合したヒーターを選びましょう。

私がおすすめするのはGEXのオートヒーターです。

メリットはうっかり防止機能付きで、普通のヒーターは水槽の外にヒーターを出すと空焚き防止機能が働いて通電を遮断するのですが、そのとき一度遮断されると再使用不可になります。

うっかり防止機能が付いているGEXのヒーターならいったん通電を遮断してもヒーターの温度が下がってから水中に再設置すれば再び使えます。ただしこの機能が故障した場合に二段階目の安全装置である温度ヒューズが作動します。温度ヒューズが作動すると再使用は不可になります。

まずは30cmキューブ水槽用のオートヒーター。26Lまで対応です。

次が45cm規格水槽用のオートヒーター。48Lまで対応。

最後が60cm規格水槽用のオートヒーター。64Lまで対応。

ここまで書いてきたように、ヒーターをコンセントに繋いでから水槽に水を入れると安全装置が作動してしまうので、水を入れてからヒーターを水中に設置して、それからヒーターをコンセントに繋ぎます。

水槽の水にヒーターを入れてからコンセントを入れましょう

pHはどのくらいがいいのか

水温も適温を維持する必要がありますが、pHも結構重要です。魚は適切なpHの水で飼わないと弱ることが多いです。

カージナルテトラの適切なpHは弱酸性から中性です。一般的な多くの熱帯魚が好むpHでカージナルテトラは飼育することができます。

このpHを維持するためには適切な頻度で水換えすればよいです。水換えについては後述しますが、普通に飼育していればpHは自然に低下していきます。

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それをpHが下がりすぎないタイミングで中性付近の水道水で水換えを通して薄めることで再び中性付近にpHを戻すことができるので、水換えをちゃんとやっておけばpHは適切な範囲に収まります。

砂は何を入れるか

低床としてどんな砂を入れるかというのも選択肢がたくさんあります。

カージナルテトラならこれからご紹介する代表的な3種類のうちのどれを選んでもよいですが、それぞれの砂で特徴があるので押さえておきましょう。なお商品リンクの砂の容量は30cmキューブ水槽に1cmの厚さで敷く状態を基準にしています。

カージナルテトラの底床として厚い砂の層はいりません

30cmキューブ水槽を基準に、45cm規格水槽ならその量を1.2倍、60cm規格水槽ならその量を2倍した量を確保してください。

熱帯魚通販大手charmの楽天市場店ならラインナップも豊富で楽天ポイントも貯まります。

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大磯砂

昔からあるベーシックな低床です。

上の商品で380円程度です。

安価で沈み、それなりの粒の大きさなのが特徴です。

それなりに重く、沈むのでフィルターが作る流れや水換えのときにバケツから直接ザバーっと水を入れてもあまり砂が移動しません。砂の粒子が細かいと一粒一粒が軽いので水流で掘られてしまうんですよね。

また粒が大きいので底面フィルターと相性が良く、目詰まりがほとんどありません。

またソイルに比べて粒が崩れないので寿命が非常に長いです。

田砂(粒が細かい砂)

田砂はコリドラス水槽で重宝する砂ですが、カージナルテトラにも使えます。水槽に入れると以下の写真のような感じになります。

明るい色なので、カージナルテトラが映えます。

田砂は超人気で欠品が多いので、似たような砂として以下の商品もおすすめします。350円です。

粒が細かいので底面フィルターには使えませんが、外部フィルターや外掛けフィルターを選択すれば使えます。

ソイル

ソイルというのは土を焼き固めた粒を使った低床です。

水草が育つ養分が含まれていたり、水質浄化作用があったり、水草が好みやすい弱酸性の軟水を作る効果があったりします。

水草レイアウトコンテストというのを聞いたことはないでしょうか。

きれいにレイアウトされた水草水槽は憧れですよね。

水草水槽をやってみたいならソイルを使うことをおすすめします。

ただしデメリットとしては、粒がだんだん崩れてきて、ソイルの栄養もなくなってきて、リセットと呼ばれる低床の全交換を定期的にする必要があるという点。

きれいな水草水槽を維持するにはそれなりに手間とお金がかかります。

初心者でも使えるけど水質の理解が必要だから勉強することは多いですよ

フィルターは何を使うか

フィルターも色々な種類があって悩みますよね。

色々なフィルターについてまとめた記事も書きましたのでご覧いただけますと幸いに存じます。

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カージナルテトラにおすすめなのは「外掛けフィルター」です。

カージナルテトラは小さいのでそれなりの数を飼っても水がものすごく汚れるということはありません。ろ過力で一歩先を行く外部フィルターや上部フィルターでなくてもいいのです。もちろん水槽サイズに合ったフィルターを選べばの話ですが。

フィルターの商品説明を見ると「~リットルまで対応」と書かれていることが多いのでそれに合ったろ過力の製品を選びましょう。60cm規格水槽に30cmキューブ水槽までしか使えないフィルターを選んだりするとろ過が間に合わなくなります。

フィルターで何をしているかですが、エサは水中の分解者によって分解されてアンモニウムイオンになります。これを「硝化」と呼ばれる反応で比較的無害な硝酸イオンにする必要があり、それを「生物ろ過」と呼んでいます。生物ろ過がフィルターの一番大きな役割です。

他にも細かいゴミを集める「物理ろ過」、濁りを吸着する「化学ろ過」もありますが、魚の健康に直接影響するのは「生物ろ過」です。

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外掛けフィルターでも生物ろ過は可能です。

なぜカージナルテトラに外掛けフィルターを選択するのかというと以下のような特徴ゆえです。

  • ろ過器が水槽の外にあって水槽を広く使える
  • 安価
  • ろ過力もそれなりにある

水槽セットに外掛けフィルターが入っていることが多いのは上のような理由もあると思います

外掛けフィルターのメンテナンスは以下の記事をご覧ください。

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エアレーション(ぶくぶく)は必要か

必須ではないです。というのもエアレーションの主な役割は水中への酸素の供給なのですが、フィルターで水面に水流ができるとある程度酸素供給が行われるのです。再曝気と呼ばれる現象です。

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とはいえ外掛けフィルターだと酸素供給は豊富とまではいかず、魚にとって有害な「油膜」というものが水面にはびこる可能性が高いです。

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そのため保険としてエアレーションを行っておいたほうがいいでしょう。

ではエアーポンプに何を選べばよいのかという話になりますね。

おすすめは水作の「水心」です。

比較的音が静かで、流量調節ダイヤル付きなのでエアーの吐出し量を調節でき、エアーが強すぎ・弱すぎという状態を回避しやすいです。

エアストーンがないと非常にうるさいので使いましょう。

エアーチューブも必要です。

でも水草水槽をエアレーションしちゃうとCO2も逃げてしまってよろしくないので、エアレーションなしで油膜を除去できる油膜取りと呼ばれる装置が売っていたりします

注水【カルキ抜きを入れましょう】

水道水を給湯器で加温して、28℃くらいの温度にして水槽へ注水しましょう。

このとき水槽の縁からあふれるくらいに注水しないほうがいいです。

よくコンテストの水槽を見ると水面が水槽からあふれるくらいの高さにあるのですが、あれはコンテスト用の写真を撮るときに見栄えがよいから一時的にああしているのであって、地震が来るとひとたまりもありません。

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少なくても水槽の天井から下へ5cm~6cmくらいは余裕をもたせておいたほうが無難です。

また水道水を水槽へ入れるときはカルキ抜きを忘れないようにしましょう。

カルキ抜きというのは水道水の中に含まれる消毒用の塩素を中和する液体で、これを入れないと塩素が魚のエラをダメにするので魚に有害です。

カルキなしの水を入れてね

水槽に水道水を入れるときはカルキ抜きを入れる習慣を持ちましょう。

カルキ抜きは35Lの水に7ccくらい入れればよいので、500ml(500cc)買えばかなり長く使えます。

以下は私が使っているカルキ抜きです。エラ保護成分が入っていて多少安心。

これはちょっとお高いと感じたら安いやつでも十分です。

水合わせをしっかりしてから魚を入れましょう

魚を購入したら、ショップでも通販でもビニールの袋に水と酸素が入った状態で家まで運搬されてきます。

このとき、注水した水槽にそのままドボンと袋の中の水ごと魚を水槽に入れてはいけません。

「水合わせ」と呼ばれる作業が必要です。

ビニールの中の水と水道水をカルキ抜きしただけの水槽の水は「pH」と「水温」などが異なります。

魚はカージナルテトラを含めて急激な水質の変化があると弱ります。

pHショックとか水温ショックと呼ばれています

pHが1以上違う、水温がプラスマイナス2℃以上違う状態で発生しやすいので、これを緩和するために水合わせをします。

以下水合わせの手順です。

  1. 導入する水槽にカルキ抜きを入れた水を溜めておきます。できれば水温は冷たすぎないように給湯器でぬるま湯にしましょう。手を入れて「冷たい!」という水は危ないです(もう魚がいる水槽の場合はこれを省略し、3から始めます)。
  2. 水槽をゼロからセッティングした場合はヒーターやフィルターもセットした状態にしておきます。
  3. そこにビニールごと魚を水槽に浮かべます。30分~1時間くらい浮かべればOKです。これで水温が水槽とビニール内で同じになります。

ここからさらに以下の手順を実行します。

  1. バケツに容器(ビニール)の中の水ごと魚を移します。
  2. バケツの水を1/3捨てます。
  3. 少しずつ移動先の水槽の水をバケツの1/3程コップなどですくって加えます。
  4. 10分おきくらいでこの作業(2と3)を繰り返します。
  5. 40分から一時間くらいかけて慣らせればOKです。
  6. 慣らしたら網ですくって水槽に魚を入れましょう。

日々のお手入れ

魚を飼っていると定期的にしなければいけない作業があります。それをこれから解説していきます。

エサやり

魚は生き物なのでエサを与える必要があります。一日一回決まった時間に与えましょう。不定期に入れていると人間側の習慣が形成しずらく、たまに忘れるので「この時間はエサをやる」というルールにしておいたほうがいいです。

一日に二回与えてもよいですが、一日に何度も与えるのは必須ではありません。エサを与えれば与えるほど水槽のpHは高速で下がっていきますし、硝酸塩も高速で蓄積されていきます。エサは控えめに与えましょう。数分で食べつくす量が目安です。一日一回でもカージナルテトラは維持できます。

ろ過バクテリアが十分フィルターにいない立ち上げ初期は特にエサは控えめに与えてね。アンモニウムイオンが分解されずに増えすぎて弱ってしまうよ

カージナルテトラはエサにあまりうるさくないので、普通の熱帯魚用のフレークを与えていればよいです。

我が家ではメダカ用のフレークを与えています。

「メダカは熱帯魚じゃないじゃん」という場合は以下のようなものでいいですよ。

水換え

水槽にエサを投入して生物ろ過がちゃんと働くと、「硝化」作用によって水槽のpHが低下していきます。

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フィルターにはpHを上げる能力が無いので、放っておくとpHが下がりすぎて魚に有害になります。

これを中性付近の水道水で薄める必要があります。

また硝化作用で生じた硝酸塩も多量に水中にあると魚に有害です。いつまでも放置しておけないのです。

そこで水換えをします。

カージナルテトラなら標準的な週一回1/3の水量の水換えをすればよいです。

水槽サイズの目安以上の魚を入れていたり、中性付近のpHを好むプレコの飼育などでは週二回水換えしたりします

まずバケツに水槽の水を1/3取り出します。使う道具は「専用ホース」か「計量カップ」です。

専用ホースでポンプをシュポシュポとやれば水を吸い上げてくれます。

ただそれも面倒なら計量カップでバシャバシャと水を移動すればいいです。

100円ショップのプラスチック製の計量カップを買ってきましょう。500~600mLくらいのものがちょうどよいです。プラスチック製のやつですよ。ガラスだと頻繁に水をくむ動作で割れます。

バケツに水をくみ上げたらそれを洗面所に流すなり、植木鉢の水やりに使うなりしてバケツを空にします。

そして同量の28℃程度の水を給湯器で作ってバケツに溜めます。

そしてカルキ抜きを入れて水槽に入れます。

これで硝酸塩濃度が低下し、pHも中性付近まで回復します。

コケ落とし

水槽を運営していると水中に色々なコケが発生します。

日々の手入れで落とさなければいけないのがガラス面のコケです。

基本的にスクレイパーで擦り落とします。

私が使っているのはフレックスのプラスチック製のものです。

プラスチックなのでガラスを削る心配がありません。

金属製のものが多いのですが、角度が悪いとガラスをひっかいて削ってしまうので、私はプラスチック製のものを利用しています。

できればくづいたときすぐに、そうでなくても水換えの時くらいはコケ落とししましょう

また黒髭苔やラン藻も発生することがあります。

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ラン藻は手で取り除いて水換えしたのちエサの量を少なくするのが普通の対応ですが、あまりにもはびこったら水槽リセットです。ラン藻対策の製品も売っていますが、ここでは紹介を見送ります。

黒髭苔は色々方法がありますが、サイアミーズフライングフォックスを導入するのが簡単かもしれません。

この魚はコリドラスとの相性は悪いですが、カージナルテトラとの相性は悪くありません。

一匹水槽に入れておくと黒髭苔を食べてくれるので役立つでしょう。

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フィルター掃除

フィルターは使っていくうちに汚れたりろ過マットが機能しなくなったりしていくので、洗浄や交換が必要です。

外掛けフィルターの場合、普通の使い方をするとろ過マットを定期的に交換する必要があるので注意しましょう。

外掛けフィルターのメンテナンスは以下をご覧ください。

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水草は何がおすすめ?

カージナルテトラは水草があったほうが安心するので、何かしらの水草を入れたほうがいいでしょう。

水草水槽をやってみたいならお好きな水草を選んでください。ご購入は以下がいいんじゃないでしょうか。

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ただし水草水槽に使うような水草は基本的に高光量を必要とするので、照明も強いものが必要です。

水草水槽用の照明は以下がよく使われています。強光量で強力な照明のカテゴリーの中では安くコスパが良いと評判です。

カージナルテトラを普通に飼いたいなら以下がおすすめ。我が家でも使っています。消費電力も5Wと小さく、それでいてちゃんと明るいです。横幅42cmまでしか伸びませんが、ガラス蓋の上に乗せれば45cm水槽まで使えます。高光量の照明より安いです。

水草水槽にしないなら、管理が楽な陰性水草という低光量でも生育できる水草がおすすめ。

石や流木に活着するタイプが多い陰性水草を活着させずに砂の上にただ置いておくとちゃんと生育します。管理が非常に楽です。

おすすめなのがミクロソリウムセミナロー。成長しても30cm水槽の高さに収まります。アマゾンソードなどの大きくなる水草だと45cm規格水槽くらいの高さでは足りなくなるので注意しましょう。

我が家の水草はほとんどがこれです

CO2は必要?

よく水草レイアウト水槽でブクブク以外に細かい泡でCO2が添加されている光景を目にするかと思います。

CO2に関しては水草水槽を作るなら必要です。CO2が豊富に水中に無いと水草水槽に使うような高光量を必要とする水草は維持できません。

しかしながら入門としてとにかく「魚を飼う」という段階の場合はCO2は不要です。

特にミクロソリウムセミナローなどの陰性水草ならそもそも光合成自体が緩やかに実行されるので光合成に必要なCO2の量も普通に水面から水中に溶け込むくらいの量で充分なため、陰性水草にしておけば管理も楽ですしCO2の添加も不要なのでおすすめです。

水草水槽に関しては私はコンテストに出品するようなレベルではないので解説するのは控えます。

繁殖は狙えるか

残念ながらカージナルテトラの繁殖は非常に難易度が高いです。

水槽にカージナルテトラだけ入れておいて水草を色々入れて隠れ家をたくさん作っておけば、たまに1匹増えているときが無いではないくらいの感覚です。

やり方がないではないです。チャレンジしてみたいなら以下の記事などを参考に頑張ってみてください。

スドー, カージナルテトラの繁殖

病気になったらどうする?

カージナルテトラの元気がなくなっているときの対策は、基本は塩水浴です。白点病の初期くらいなら回復する可能性があります。

水槽の水量の0.5%の塩を入れます。結構入れないと効果がないです。

詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

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他にもいろいろな病気が発生する可能性がありますが、症状から病気を検索できるサイトがあるので利用してみてください。必要な魚病薬などもわかります。

ただしカージナルテトラの場合、いったん症状が出てから確実に回復させるということは保証できないのでご注意ください。

あの小さい体で全身に症状が出るような病気をくらって完璧に確実に治るというのは…そりゃあね…

日本動物薬品株式会社, 症状から病気をさがす

まとめ【カージナルテトラでアクアリウムを始めてみては?】

今回はカージナルテトラの飼い方をゼロから解説してみました。

カージナルテトラが群れて泳ぐときれいですよ。

入門の魚としてカージナルテトラを飼うのもいいね!